ローバー社が志向した未来のミニ。スピリチュアルコンセプト

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ローバー渾身のシティコミュニケーター

1997年ジュネーブモーターショーでデビューしたのが、このMINI Spiritual Conceptです。新生BMWミニが2001年に登場する前、ローバー社によって考案されました。ローバーミニとは全く異なるリアエンジン、リア駆動（RR）という驚きの設計で、排気量は800cc、全長3mと少し、重量は700kg、最高出力は60psと日本の軽自動車のような（軽自動車は660ccですが）位置づけでした。いわゆるシティコミュニケーターですね。

BMWミニは、プレミアム&コンパクトへ

このコンセプト、2ドアと4ドアの2タイプのボディを用意、ローバーの本気度が伝わってくるコンセプトカーでしたが、市販化されることはありませんでした。というのも当時BMWは、ミニをプレミアム・スポーツ路線で売りだそうとしていたからです。事実、このMINI Spiritual Conceptと全く同タイミングで、スポーティに振ったMINIコンセプト「AV30」をデビューさせています。BMWからすれば、自社の強みの1つであるスポーティなエンジンをベースに、ミニらしいゴーカートハンドリングを追求することを優先するのは当然かもしれませんね。

ミニロケットマンの登場

20年の時を経て

ただ2013年、同じジュネーブモーターショーで登場した「ロケットマン」は、MINI Spiritual Conceptと似たコンセプトとスタイルを持っていました。2014年には生産開始が決定し、2020年前後の発売が噂されています。20年近い年月を経て、MINI Spiritual Concept が、実現しようとしているとも言えますね。

*参考：ミニロケットマンの記事一覧