はじめまして、MINI大田の橋本と申します。この度、CLUB CARSさんから「ミニのカスタムの面白さ」について語って欲しいと依頼を受け、担当させていただくことになりました。ミニはノーマルのままでもデザインが素晴らしく、そのままでも楽しんでいただける車です。
しかし、「他の人と違うデザインにしたい」、「もっと走る仕様にしたい」といったカスタムやチューニングをする楽しみ方もあり、MINI大田はそういった提案を得意としています。手軽に始められるインテリア、エクステリアパーツの交換から足回りやエンジンのライトチューニングまで、あらゆる分野のノウハウを持っています。この記事ではミニのカスタムの楽しみ方についてご紹介させていただきます。長く同じ車に乗っているとどうしても見慣れてきて、刺激が少なくなってくるモノです。下記で紹介するようなカスタムをしてみて、ご自分のミニの印象を変えてみてはいかがでしょうか?
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MINI 大田
橋本 直樹さん
2012年式ONE クロスオーバー所有。BMWの営業を経て、MINI大田に勤務。ミニのカスタムのエキスパートとして純正、社外を含め国内外のミニのパーツに詳しい。学生自体にテニス、現在はゴルフやスノーボードを楽しむ、スポーツ愛好家。
目次
はじめに
まず初めにカスタムやチューニングなどの専門用語についてお話しておきましょうか。車に詳しい人はついムズカシイ言葉を使って話がちです。もしかすると私も知らないウチにそんな言葉を使っているかもしれません(笑)。ただ、専門用語まみれの難しい話が一般のミニオーナーをそういった世界から遠ざけている理由の1つのような気がしています。
この記事では部品を交換するような改造を「カスタム」、エンジンやコンピューター、サスペンションなどをオーナーのイメージ通りに調整することを「チューニング(調律する、という英語が由来です)」という言葉で紹介しています。ただ、皆さんはそんなことを知らなくてもまったく問題ありません。そういう言葉はお店側だけが知っていればいいことですから(笑)。
また、この記事ではちょっとした部品交換から大掛かりな部品交換が必要なカスタムまでを紹介しています。この記事を参考に、皆さんが思い思いの「カスタム」を楽しめるきっかけとなれば幸いです。
MINI大田のカスタムで好評な点
多くのお客様にご支持いただいております
MINI大田のことをご存じない方も多いでしょうから、まずは当店の紹介から話をさせてください。全国にMINIの正規ディーラーは100店舗以上ありますが、MINI大田は少し変わったポジションにいます。もちろん新車販売を最も得意としていますが、正規ディーラーではまだ一般的ではないカスタムやチューニングも得意としています。2009年に東京都大田区でオープンして以来、いろいろなカスタムやチューニングにチャレンジしてきたおかげで、最近では東北や中部、関西など、遠方から来店してくださるお客様も珍しくありません。全国には私ども以外にも多くのミニ専門店があり、それぞれに個性的なサービスを提供しています。では、なぜMINI大田が全国からのお客様に支えられているのでしょうか。カスタムやチューニングの思想に関わる話なので少しお付き合いください。
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1. MINI正規ディーラーだからこその安心感
当店でのカスタムやチューニング(以下、なるべく「カスタム」で統一しますね)は法令遵守と、MINI正規ディーラーならではの作業クオリティの高さを第一に心がけています。騒音規制や環境規制などが厳しい昨今、カスタムを楽しむ側も一定の配慮が必要ですからね。こういった条件を満たしつつも、エアロなどのカスタマイズやサブコン*を用いたエンジンチューニングなどが問題なく楽しめます。
*サブコンピューター。標準のコンピューターに取り付ける補助コンピューターで、コンピューター本体のデータを補正して出力やトルクを上げる。
ただしDMEチューニングと呼ばれるコンピュータデータの書き換えはメーカー保証外になってしまうので、MINI大田では提供していません。もちろんMINI大田が社外メーカーの製品を否定しているわけではありませんよ。メーカー保証を外れてしまうと、何かあったときに高額の修理費をお客様に請求しなければいけないことも出てきます。そうならないようにカスタムの世界を楽しんでもらいたい、そんな思いでMINI大田はカスタムの提案をしているのです。ですから、当店で行っているカスタムは車検対応を基本としています。
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2. ニューモデルに対応するスピードの速さ
MINI大田は新車を販売しているので、ニューモデルの情報がいち早く入ってきますし、入荷したばかりの車両を見ながら「どこがどう変わったのか」をすぐに確認することができます。例えば2014年9月にクロスオーバーがマイナーチェンジした際には「マイナーチェンジ後のフロントグリルが、マイナーチェンジ前のモデルに装着できるか」をすぐにチェック、装着できることを確認、その上でマイナーチェンジ前のオーナーに提供することができました。
メーカー純正パーツを使用した、こういった遊び方を提案できるのも正規ディーラーならではでしょう。他にも海外仕様のパーツを日本仕様に取り付ける、他モデルのパーツを加工して取り付ける、なども同様ですね。
こういった純正パーツを使ったカスタムは、実は結構大変です(笑)。海外仕様と国内仕様の違いをパーツ番号から調べたり、通常はアッセンブリーで品番がついているパーツをバラバラの品番で取れるのかを調べたり…他モデルの部品を流用する際はどこを加工したら取り付けられるのかを考えたり、面倒なことが非常に多いんです。
そのため、全国のディーラーの中でMINI大田でしか提供していない部品もあったりします。また、ボディバリエーションごとのパーツの違いや、マイナーチェンジ前後の変更点、はたまた社外パーツの情報を把握しているスタッフも必要になります。MINI大田では、私と他数人のスタッフでミニの情報を追いかけるように頑張っています。
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3. 社外パーツも取り扱う
正規ディーラーである以上、社外のパーツの取り扱いに躊躇するディーラーが多いのは非常によく理解できます。MINI大田でも社外パーツを販売する際には品質はもちろん、メーカー保証範囲内のパーツなのかどうかを慎重に調べてから取り扱うようにしています。
現在、当店で取り扱っているBILSTEINなどのサスペンションを始め、REMUSなどの社外マフラー、NMエンジニアリングやGIOMIC、DuelL-AG、CLOS、CABANAなどなど安心してお客様に提供できるパーツメーカーの製品だけを取り扱うようにしています。メーカー純正パーツは非常に信頼性が高く、性能のバランスもいいのですが、お客様へのパーツの選択肢が豊富であることもカスタムをする楽しさの1つですから、純正以外のパーツも取り扱うようにしています。
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4. ミニだけを取り扱うディーラーならではの整備ノウハウ
皆さんは「カーナビなどはどこで取り付けても同じ」だと思っていませんか? 実際に取り付けてみればわかるのですが、あらゆるメーカーの車を取り扱うお店だと、車ごとの取り付けノウハウがあまりありません。ミニの場合でも、配線が隠されておらず、見た目に良くない仕上げになることは珍しくありません。私どもはミニだけを整備、カスタムしているので、美しく仕上げるためのノウハウが豊富にあります。また、「この製品はミニには取り付けできない」、「取り付け時に加工が必要になる」などの情報も持っています。
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5. 新製品の導入が早い
MINI大田は小さな組織なので、新製品や新しい取り組みの意思決定が迅速です。実際導入決定は、私と上司、取付が必要なパーツの場合はチーフメカニックを加えた3人で決めることが多いですね。取り寄せたパーツをデモカーに取り付けてみて、問題無ければすぐに販売をスタートすることも多々あります。そのため、MINI大田が日本初で販売する製品も珍しくありませんし、外国から問い合わせが来ることもあります(商品の海外発送は行っていませんが…笑)。ですから、私たちが試したことがないカスタムでも、面白そうなテーマであれば少しお時間をいただければ試してみますので、相談してみてください。
見た目をデザインするライトカスタム
ちょっとしたアクセサリー交換も立派なカスタムです
ミラーキャップやルームミラー、フロアマットなどでミニの印象を変えたいというお客様は多く、ショールームにもそういったアクセサリーを展示するようにしています。数千円で済むようなカスタムでも印象はかなり変わりますから。ノーマルのデザインが気に入っている方は、無理にボディやインテリアパーツを変更する必要はありません。そういう方にはCABANAのシートカバーなどが人気です。シート形状はそのままに、カバーだけを換えることでインテリアのデザインが一新できますよ。オーダーメイドも可能なので、オリジナルデザインのシートカバーも注文可能です。
独自のルーフステッカー製作も受付
ボンネットストライプやルーフステッカーなども印象を一新できるアイテムとして人気です。MINI大田ではボンネットストライプやルーフステッカーはオリジナルデザインの製作も受け付けています。ルーフステッカーは定番のユニオンジャックのモノも独自にオーダーして製作したりもしています。純正のルーフステッカーは縁の部分がルーフのサイズより少し小さくなっていて、そこが気になるという声もありますからね。ルーフサイズより少しだけ大きなモノを発注し、縁を巻き込むような形で施工するようにしています。これだけでルーフの印象がグッと引き締まるんです。
インテリアラッピング ワインレッド
また、MINI大田では“ラッピング”というサービスを提供しはじめました。希望のカラーのカッティングシートでインテリアやエクステリアのパーツをドレスアップするのですが、仕組みはルーフステッカーとほぼ同じです。このサービスが面白いのは「インナードアパネルのここだけを…」、「ダッシュボードトリムをこんな色にしたい」という細かなオーダーを受けることができることです。インテリアのラッピングサービスはスタートしたばかりですが、熱がかかる部分でなければ曲線の多い部位でも施工が可能です。気分転換にインテリアのカラーを変えてみたい方はご相談ください。
ボディバリエーションやグレードでのカスタムのしやすさ
カスタムにオススメなミニとグレードについて
パーツが豊富に揃っているのは、やはりハッチバックです。第2世代のミニ ハッチバック(R56)が今のところもっともパーツの種類が豊富ですが、第3世代のミニ3ドアや5ドア(F56、F55)のパーツも開発が進んでいるので、少しずつパーツの選択肢も増えていくでしょう。また、ハッチバックに次いで人気の高いクロスオーバーもタイヤやホイール、エアロなどのエクステリアパーツやインテリアのドレスアップパーツが揃ってきていますね。ただチューニングパーツについては、クロスオーバーはハッチバックほど種類がありません。
カスタムしやすいグレード
吸排気パーツ(エアクリーナーやマフラー)やエンジンチューニングパーツとなると圧倒的にクーパー SやJCW(ジョン・クーパー・ワークス)用が多く、ONEやクーパー用の選択肢は少ないですね。特にマフラーの種類があまりありません。これは非常に残念ですね。私もONEオーナーですので(笑)。しかし、第3世代になってONEやクーパーにもターボが搭載され、非常にパワフルになりました。ONEやクーパーの走りが非常によくなったので今までと違ったパーツが発売される可能性はあるかもしれません。
ただ、第3世代ではONE、クーパー、クーパーSのそれぞれで排気量が違い、メーカーもエンジンごとの製品開発になるため、クーパーSを優先して開発が進むのは間違いないでしょう。第3世代はどのグレードも街中から高速までノーマルのエンジンのままでも充分に楽しめるので、吸排気のチューニングはしなくても大丈夫かもしれませんが。
クロスオーバーのマフラー
クロスオーバーに登場したクリーンディーゼルモデルですが、「いいマフラーはない?」という問い合わせを時々いただきます。ただ、ディーゼルエンジンは排気ガスが微粒子フィルターやキャタライザー、マフラー等の数多くの消音器を通過する上に、そもそもの構造がガソリンエンジンとは違うため、ガソリン車のような加速音を楽しむのは難しくなっています。
カスタムやチューニングのメリット、デメリット
チューニングすると燃費は悪くなる?
インテリアやエクステリアのデザインを変更するカスタムは気軽に行えても、チューニングとなると「燃費が悪くなったり、乗り心地が悪化するんじゃない?」と思う人は多いようです。確かにサーキットでタイムアタックをするような本気のチューニングとなると燃費が下がり、街中でも非常に乗りにくい車になります。しかし、当店で提案しているチューニングはあくまでもライトなもの。燃費はノーマルとほとんど変わりません。
私は以前、ライトチューンのクーパーS クラブマン(R55)に乗っていましたが、街乗りで14、15km/Lくらい、かなり踏んでも10km/Lを切ることはありませんでした。メーカーチューニングのJCW(R56)でも高速巡航だと14~15km/Lは出ますので、メインカーとしても充分に使っていただけます。実際、当店でカスタムするミニのほとんどはオーナーさんが普段から乗っている車ですからご安心ください。
カスタムやチューニングで乗り心地は悪くなる?
サスペンション交換で、乗り心地が硬くなったと感じることは確かにあります。しかし、サスペンションは、調整次第で硬くも柔らかくも設定できます。MINI大田で取り扱っているビルシュタインのサスペンションは種類にもよりますが、10段階で硬さや車高を調整することができるモノもあります(B-12、14、16の3種類があり、14、16は車高調整可能、16は減衰調整可能)。B-16であれば、取付完了後、後日「もっと柔らかく」や「もっと硬く」とイメージを伝えていただければ好みに調整させて頂くことも可能です。
車高に関しては下げすぎてしまうとスプリングのストローク(上下に動く範囲)が短くなり、サスペンションが硬くなってしまうこともあるので注意してください。次にホイールについてですが、ホイールをインチアップする(ホイールサイズを大きくする)とタイヤの厚みが減り、タイヤが路面の凸凹の振動を吸収しきれなくなり、乗り心地が悪化したと感じる人もいます。その分、コーナリングではしっかりと踏ん張ってくれるのですが…乗り手によって好みが違うということですね。
昔はホイール交換の目的はホイールの軽量化で走りを良くすることが目的でした。しかし、最近ではホイールカラーやデザインを変えることで見た目の印象を良くすることが目的の方も多いですね。同じホイールサイズでホイールデザインを変えるだけであれば乗り心地にはほとんど影響はありません(重量が変われば体感できる変化はありますが、悪化することはないでしょう)。
ブレーキ回りのカスタムはメーカー保証に影響します
続いてはブレーキについて。制動力を上げるためにキャリパー(ブレーキパッドが取り付けられる部品)を交換したいという方には、JCW用のブレーキキャリパーをオススメしています。その他、社外のキャリパーにもいろいろな種類がありますが、社外のキャリパーに変更してしまうとメーカー保証対象外になる可能性がありますので、注意が必要です。
ブレーキ関連で人気のメニューは「低ダストブレーキパッドへの交換」ですね。低ダストブレーキパッドはあらゆるミニオーナーに喜んでいただいています。特にシルバーのホイールだとブレーキダストの汚れが非常に目立ち、掃除も大変です。これはサーキットレベルのお話ですが、低ダストブレーキパッドは少しだけブレーキの利きが甘くなります。ただ、街中や高速道路では特に問題ありませんのでご安心ください。
最後に
カスタムの作業内容は、ブログで公開中です
MINI大田では日々新しいカスタムに取り組んでいます。新しく入荷したパーツや日々のカスタムの作業内容は、ブログで公開していますので是非ご覧ください。「ミニでこんなにカスタムができるとは思っていなかったよ」という声をよくいただきますが、せっかく縁があって乗り始めたのですから、皆さんがこの先も長くミニを好きでいていただけるようご協力できればと思います。日々の整備はもちろん、ちょっとしたカスタム、大掛かりなカスタムまで、「こんなことができたらいいなぁ…」と思うことがあれば是非、ご相談ください。
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