BMWオリジナルの四輪駆動システム xDrive

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xDriveとは

現在は多彩な駆動方式を採用しているBMWですが、「駆け抜ける歓び」をテーマに掲げる同社のラインナップの中心はFR（後輪駆動）車です。そのため「BMW＝後輪駆動車」だとイメージする方が多いと思いますが、BMWが開発した四輪駆動システム「xDrive」は、走る歓びと安全性を両立していることはご存じですか？高いトラクション（道路面とタイヤの間の，滑らずに引っ張る力）性能を誇りながら、スポーティーな走りを実現した「xDrive」はそういうシステムなのかを説明していきましょう。

電子制御方式を採用

「xDrive」の大きな特徴は、ステアリングの切れ角やホイールの回転速度などの車両データから危険を察知した場合、瞬時のうちに駆動力を前後タイヤに配分するインテリジェンスなシステムだということです。二輪駆動とくらべ、四輪駆動の大きなアドバンテージは四輪全てのタイヤに動力を伝達するため路面とのグリップ力（摩擦力）が高いこと。ただ、多くの車種が採用している四輪駆動方式はホイールが空転し始めて駆動トルク配分を行う機械式。そのため、路面状況によっては一瞬、不安定な状態に陥ることが出てくることがあります。「xDrive」が採用したのは、路面や走行状況を常にモニターして走りが不安定な状態に陥る前に、システムが瞬時に前後アクスルへの駆動トルク配分をコントロールする電子制御式。ひとつのタイヤが空転しても、路面に接地している別のタイヤにより多くのトラクションを与え、最大限のグリップ力を発揮するメリットを持っているため悪路を安心して走り抜けることを可能としました。

前後アクスルへ自在に駆動トルクを配分

続けて紹介したい「xDrive」の特徴は、電子制御式多板クラッチを用いて、前後アクスル（車軸）へ路面状況に応じて柔軟に駆動力を配分していることです。詳しく説明すると、クルマを走らせている状況に応じて駆動力を前50：後50から前0：後100までの広い範囲で自在に配分できるため、あらゆる路面で最大限のトラクションを発揮できるシステムなのです。現在、「xDrive」は3シリーズをはじめ多彩なモデルに搭載されていますが、FRがもたらす官能的な走りが四輪駆動でも実現しているか心配する方もいるのではないでしょうか。ただ、元々「xDrive」は現行ラインナップでほとんどの車種が採用しているFR（後輪駆動）をベースに開発されたシステムであることを忘れてはいけません。BMWは車両の重量を前後50:50へ配分することにこだわっていますが、「xDrive」もそのこだわりは同様。伝統的な重量配分をこだわり抜いた四輪駆動システムなのです。
そのため、滑りやすい路面やオフロードで四輪駆動がもたらす安心できる走りはもちろん、FRモデルと同様のスポーツ性能を実現しました。四輪駆動システムについても、「駆け抜ける歓び」というBMWの大きなこだわりが貫かれていることに注目してください。