保守的なBMWのデザインを変革したデザイナー
2000年までのBMWのデザインといえば、キープコンセプトが当たり前になっていて、フルモデルチェンジしても変化の小さいコンサバティブなデザインが中心でした。そんなBMWのデザインを変革したのがアメリカ人デザイナーのクリス・バングル(本名:クロストファ−・エドワード・バングル)です。クリス・バングルは1992年にチーフデザイナーに就任。2001年に発表した4代目7シリーズ(E65/E66)を皮切りに、2009年に退任するまで続々とニューモデルを発表しました。現在、中古車で購入できる5代目5シリーズ(E60/E61)、初代Z4(E85/E86)、5代目3シリーズ(E90)といった2000年代に登場したBMWの多く のモデルは彼がチーフデザイナーとして手掛けた作品となっています。先鋭的でありながら、時間の経過を感じさせないデザインがクリス・バングルのデザインの特徴と言えるでしょう。そこで、今回はBMW初のアメリカ人チーフデザイナーとなったクリス・バングルについて紹介しましょう。
デザインだけでなく、iDRIVEなど後のBMWの装備に様々な影響を与えた
クリス・バングルは1956年生まれのアメリカ人です。1981年にカリフォルニアのデザイン大学院である、アートセンター・カレッジ・オブデザインを卒業し、ドイツの自動車メーカー、 オペルへ就職します。その後、オペルからフィアットに移籍、フィアットではデザイン部長としてクーペフィアットやバルケッタを手掛けました。そして1992年BMWに移籍し、アメリカ人初のチーフデザイナーに就任します。そして、1999年のフランクフルトモーターショーでクリス・バングルが手がけた コンセプトモデルのZ9が出展されます。このZ9は市販されることはありませんでしたが、このモデルが提示 した数々の新基軸はiDRIVEをはじめ、後の市販車で多くが採用されることになりました。何より注目されたのはクリス・バングルの手掛けた斬新なエクステリアデザインが、これまでのBMWのデザインとは異なっていたことです。ちなみに、 Z9のデザインエッセンスは2003年に発売される2代目6シリーズ(E63/E64)に引き継がれました。
発表当初は評価が分かれたデザイン
クリス・バングルが手掛けた最初の市販車は2001年に登場した4代目7シリーズ(E65/E66)です。空気抵抗係数(Cd値)0.29という優れた空力性能を誇るボディのエクステリアデザインは大きな議論を呼びました。その評価や批判について、当時クリス・バングルは「ファッションは好き嫌いで済むが、デザインはおおいに議論すべき。一つのメーカーのデザインが安定してしまうと、それを見る人々の思想も固定されてしまい、顧客が固定されてしまう恐れがある。そしてタイムフレームの問題がある。革新的な作品は最初、人々は驚きますが、理解されるようになり 、評価が完結する。現在のBMWのデザインも5年、7年と時間が経過してから、評価が決まる」と話しています。その後、5代目5シリーズ(E60/E61)、2代目6シリーズ(E63/E64)、初代Z4(E85/E86)などが登場し、さらにクリス・バングルのデザインの評価は分かれていきました。その後、2005年に7シリーズ(E65/E66)は大幅なマイナーチェンジを行い、エクステリアデザインは従来のBMWのデザインであるコンサバティブな路線へと戻りました。クリス・バングルは2009年2月にBMWを退社しています。
中古車となっても古さを感じさせないクリス・バングルのデザイン
クリス・バングルが「長い時間が経過してから、評価が決まる」と話していたように、中古車として流通している4代目7シリーズ(E65/66)や5代目5シリーズ(E60/E61)のエクステリアデザインは今見ても古さは感じられません。 一般的に革新的なデザインというのは時が経つと古さが目立つものですが、クリス・バングルの手掛けたBMWは斬新なデザインながら、時間が経っても色褪せないという特徴があります。一時はライバルメーカーが送り込んだスパイとまで言われ、賛否両論があったクリス・バングルのデザインですが、販売終了から何年も経っても斬新さを失っていないのを見ると、現在の評価としては大成功と言えるでしょう。
クリル・バングルがデザインについて語る映像
アメリカの人気番組TEDでクリス・バングルがクルマのデザインについて語った講演の映像です。動画のSubtile(字幕)でJapaneseを選ぶと、日本語でトーク内容を見ることができますので、よろしければご覧ください。
【BMW・ミニへの買い替えをご検討中の方へ】
◆カンタン45秒で一括査定!営業電話ラッシュはありません!!
BMW・ミニへお乗り換えを検討中の方は、一度MOTA車買取で一括査定してみませんか? 面倒だからといって、言われるがまま下取りに出してしまうと損をしているかも!? また、好条件の値引き額を提示されたとしても、実は下取り額も込みで、結局値引き・下取り額ともに大したことなかったなんてこともあります。 MOTA車買取ならしつこい営業電話はなし、高額査定店のみで交渉を進めることができるので、現在お乗りのお車を高値で売却できる先を最小限の手間で見つけられます!
◆MOTA車買取が選ばれる3つの理由!
1.高額査定の買取店と交渉
引越しや車などの一括査定で、申込直後の電話ラッシュにうんざりしたことはありませんか? MOTA車買取なら、高額査定の3社(最大)とやりとりするだけ。 概算査定額を確認後、他に気になる買取店があれば、追加でチョイスすることができます。
2.査定額が出るまでネットで完結
一般的な車一括査定は「実車を見ないとわかりません」ということもしばしば。MOTA車買取なら、申し込んだ翌日18時に概算査定額がWEB上に表示されます。
3.申込み翌日に最大10社以上を一斉比較
最大10社以上の買取店が直接査定してくれるので、高額で買い取ってくれる会社がひと目で分かります。
シェア
あなたにオススメの記事
この記事へのコメント
制作・協力
CLUB CARS 編集部
CLUB CARS編集部です。これから車を購入する人のための入門記事や購入した後、カーライフをもっと楽しめるようカスタムやメンテナンス、洗車などの記事を取材、掲載していきます。ご意見ご感想などございましたら、ページ下部の「お問い合わせ」よりご連絡をお願いします。
CLUB BMW / MINIの更新情報を配信中
いつも「CLUB BMW」、「CLUB MINI」をご覧いただきありがとうございます。Facebook、Twitter、Google+ にて更新情報を常時配信しています。次期モデルなどのスクープは、いち早くソーシャルメディアで情報発信しますので、是非フォローしておいてくださいね。
RSS Feed をご希望の方はこちら(クラブビーエム、クラブミニ RSS)。