MINIに “ピックアップトラック” があった!? オースチン ミニピックアップ

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モデル紹介

年式不明　オースチン ミニピックアップ

最近は少しマニアックなミニを紹介する機会が増えてきて、何とも嬉しい。今回紹介するミニも、なかなかお目にかかれない珍しいモデル。その名も「ミニピックアップ」だ。クラシックミニの時代に人気だった車両はBMW MINIでも名前が受け継がれることが多い。しかし、ミニピックアップは、今後もBMW MINIに登場することはないだろう。

デザイン性や走りの面白さが人気のBMW MINIだが、ミニピックアップはあまりにも実用性に振れ過ぎたモデルだからだ。そもそもミニは「庶民でも手の届く価格で、燃費もいい」そんな車として1959年に誕生した。そのため、実用性の高さも当然求められ、今回のミニピックアップや次回に紹介予定のミニバンのようなミニが誕生した。

ミニピックアップは1961年に、ミニとしては2番目の商用車として誕生している（最初の商用車はミニバン）。当初はオースチン、モーリスの両ブランドで販売されていた。後部座席が取り払われ荷台となっているため、非常にコンパクトなミニに見えるが、ホイールベースは通常のミニから102㎜延長されている。荷台の長さは1390㎜もあり、見た目以上に荷物を積載することができた。1983年までミニピックアップの生産が続いたことからも、その使い勝手の良さが支持されていたことがわかるだろう。

その他、デザイン的な特徴をあげると、フロントグリルがクロームではなく、ボディと同色なことだろう。ちなみに1961年に登場したミニピックアップは850㏄（34ps）だったが、1967年に1000㏄（38ps）エンジンがオプションで設定され、850㏄と1000㏄モデルが併売されていた。

排気量：1000㏄　4速MT車　取材協力：クレージーモーターワークス ムカイ（奈良県）

ショップのこだわり

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• クレージーモーターワークス ムカイ　向井さん

  ボディはレストア済み。エンジンもメンテされ、調子よく走るミニピックアップですよ

メーター読みでは72310㎞となっていますが、正確な走行距離は不明です。ただ、ボディはレストアされ、エンジンも徹底的にチェック＆メンテナンスしているので、コンディションは上々で、安心してお乗りいただけます。通常のミニのウッドパネルのダッシュボードもイイのですが、ピックアップの実用的なインテリア構成もシンプルでカッコいいですね。ハンドルがMk-Ⅰ仕様に変更されているのもポイントです。古いミニだと乗るのが心配になるかもしれませんが、パーツ供給は今でもしっかりしていますし、当店は60、70年代のミニの整備も得意としています。安心して乗っていただいて大丈夫ですよ。

チェックポイント

ボディと同色のフロントグリル

ミニピックアップやミニバンはボディと同色のフロントグリルが特徴。洗車などがしやすいよう、シンプルなボディデザインが特徴。

コンディションが保たれた1000㏄エンジン

850㏄より4ps出力が高い38psのエンジンはグッドコンディション。わずか4psの差ではあるが、荷物の積載時にこの差は非常に有難い。

思いのほか積載性のいい荷台。

1390㎜の長さのある荷台。荷台の高さが非常に低いため、荷物の積み下ろしがしやすい点も注目のポイント。雨除けのカバーもアリ。

独特な乗り味の10インチホイール

クラシックミニは1983年まで10インチホイールが採用されていた。1984年以降の12インチホイールの方が乗り心地はいいが、10インチの独特のフィーリングもたまらない。