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1台のミニを完全にレストア!! その工程を一挙紹介

プロが手がけたミニ|,

ローバーミニ レストア

CLUB CARSをご覧の皆さんの中でクラシックミニに乗っている方はどれくらいいるのでしょうか。クラシックミニを紹介する記事を掲載したときのアクセスの多さを見ると、「乗っていないけれど興味はある」という方はBMW MINIオーナーにも多そうですよね。ただ、クラシックミニは最終年の2000年(2001年モデルも一部にありましたが…)の車両でも販売から15年経っており、新車はもうありません。ミニ専門店の熟練メカニックの手によってコンディションが保たれているものの、距離を走った車両の中には徹底した整備が必要なモノも出てきています。

先日、千葉県流山市のミニ専門店「カーセールアオキ」の青木社長と電話をしていたときに「今、調度レストア中のミニクーパーがある」という話を耳にしました。レストアの過程を写真に収めているということで、写真をお借りし、記事にすることになりました。ミニに限らず、1台の車のレストアの過程なんて今では滅多に見ることはできません。どういった理由でレストアを行うことになったのか、どのような整備を行い、どう仕上がったのか、を紹介するのでクラシックミニ好きの方の参考になれば幸いです。

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ベース車両

ローバーミニ

単なる整備だけではなく、新オーナーがこだわりたいカスタムも実施

もともとはカーセールアオキのデモカーだった車両で、前オーナーもカーセールアオキのお客さん。今回のような徹底したレストアをしなくても、まだまだ乗れる車両でしたが、「長く乗り続けたいので、最初にあらゆる箇所をチェックしておきたい」とのことでレストアをすることになりました。単なる整備だけではなく、新オーナーがこだわりたいカスタムプランもあり、それと合わせて整備も行うという依頼内容です。トータル費用は車両価格も含めて200万円ほど。レストアプランによってはもっと費用を抑えることもできますが、新オーナーは「新車のクラシックミニを購入したと思って依頼したので構わない」と話していました。

スペック

  • 1994年式ミニクーパー1.3i MT車(写真はレストア前の状態です)
  • 走行距離:7~8万㎞(センターメーター交換済の車両だったので正確な距離は不明)
  • コンディション:エンジンコンディションはまだまだ良好

レストアプラン

新オーナーがボディを好みの色に塗装したいという要望があり、せっかくなのですべてのパーツを取り外し、ボディの補修や防錆処理を行った上で全塗装を行うプランになりました。前オーナー所有時は屋外保管だったので、外観から見えない場所に錆びが出ているかもしれません。そのため、サブフレームまでを取り外し、各部のゴム部品の傷みなどもチェック、新車のようなコンディションを目指しました。

チェックポイント

インジェクションモデルになってからのミニは、それ以前のモデルより錆びやすい傾向にあります。バンパーの付け根やドアの下などが錆びがちなポイントです。また窓に取り付けられたウェザーストリップ(窓枠のゴム)を取り外してみると錆びが発生していることもあります。塗装がはがれない限り、ボディが外側から錆びてくることはまずありません。錆びが発生するのは、新車組み立て時の溶接作業などで熱が加わった場所です。そういう部分が内側から錆びてくるのが厄介なんです。そのため、レストア時に一度徹底して下地処理(すでに発生している錆を落とし、ボディの傷みを修繕する作業)と防錆処理を行い、それから塗装を施すことで長くいいコンディションを保つことができます。特に時間がかかるのは下地処理ですが、この作業が一番重要なので手を抜くことはできません。

エンジン整備

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ボディの全塗装作業を行っている間にエンジン整備を行います。車から降ろされたエンジンは非常に整備性が良く、各部をチェックするチャンスです。クラシックミニは現代の車と比べると部品点数が少なく、インジェクションモデルであっても現代の車のようにあちこちがコンピューターで制御されているわけではありません。整備に必要なエンジン部品の供給は今もしっかりしており、今後の不安もありません。

チェックポイント

オーナーの運転の仕方や交通環境にもよりますが、クラシックミニのエンジンは非常にタフなので7~8万㎞程度でオーバーホール(エンジンの重整備)が必要になることはあまりありません。乗り方にもよりますが、走行距離15~20万㎞くらいまでオーバーホールせずに乗っているオーナーも珍しくありません。ただし、それにはオイル交換サイクルを守ったり(3000㎞ごと)、冷却水をチェックしたり、基本整備を怠らないことが重要です。今回のミニクーパーも念のためチェックしてみましたが、エンジンもミッションもコンディションは良好で、将来のオイル漏れ対策としてシール類を交換しただけで済みました。新オーナーからの希望で、インジェクションからキャブレター(機械式での燃料制御システム)に変更、構造変更も行いました。

配線やハーネス、ゴム類

エンジン整備より重要かもしれないのが、配線やハーネス(複数の配線が束ねられたモノ)、ミニの各部に採用されているゴム部品のチェックです。古い車では「配線が断線しかかっていて、ウィンカーが点滅しなくなる」、「エンジンが突然止まったり、かからなくなったりする」のようなトラブルが起こりがちです。完全に配線が断線していればトラブルの原因を特定しやすいのですが、断線しかかっていたり、接触不良が起こっていたりする場合はトラブル箇所を探すのも一苦労です。配線やハーネスも消耗部品ですので、レストア時には新たに引き直すのもいいでしょう。

また、ミニには車両のあちこちにゴム部品が使われています。部品に伝わる衝撃を和らげるためであったり、部品の密封性を高めるためだったり、目的はさまざまですが、ゴムは徐々に劣化してきます。頻繁に運転する車両より、半年以上動かされていないミニの方がゴムの傷みが早かったりもします。目立たない部品ですが、レストア時にゴム部品を一新するだけで走りが大きく変わることも珍しくありません。クラシックミニではサスペンションの役割を果たしているラバーコーンやエンジンをマウントしているステディロッドブッシュなどのゴム部品のヘタりに注目が集まりがちです。しかし、それ以外にも多くのゴム部品が使用されています。距離を走ったミニはそういった部品も消耗しています。機会があれば交換してあげてください。

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コラム:発電容量は大丈夫?

インジェクションになってからのミニは1997年にもモデルチェンジを受け、この際に発電機(オルタネーター)が強化されました。これ以降のミニではエアコンだけではなく、ETCやカーナビを装備しても発電容量の問題はありません。しかし、それ以前のミニの場合は電気消費の激しい製品をミニに取り付けるとトラブルの原因となります。発電機を発電容量の大きいタイプのモノに交換するなどで対策を取ることができるので、クーラーを取り付けたい方は覚えておいてください。

レストア後のミニクーパーがこちら

半年近くの時間をかけ、新車のような状態で甦ったミニクーパーがこちらです。オーナーが理想とするオースチンミニのMk-1仕様に仕上がっています。昔から人気のさざ波グリルが良く似合っていますね。10インチホイールやミラー、ドアヒンジに至るまで、こだわり抜いた仕様です。ここまでの仕様にこだわるオーナーだから、ここまでのレストアを求めたのでしょう。バンパーやボディなど目に見える場所だけではなく、ドアの内張りの裏側までが美しく、自信を持って納車できるミニが完成しました。

最後に

カーセールアオキの青木社長とお話した際に「今回はオーナーさんの希望でフルレストアになったけれど、何か不調が起こりはじめてからの対処でもいいと思いますよ」と言う話が出ました。クラシックミニはタフな車ですが、基本設計が50年以上前の車なのでクラシックカーだと思って優しく運転したり、こまめなメンテナンスが必要だったりする車です。運転する際も異音やシフトチェンジ、燃費(MT車で街乗り13~15㎞/L、高速15~18㎞/Lが目安)が悪くなってきたなど、いつもと違う何かからトラブルの種を見つけ出すことができます。そういう日々の変化に気づいてあげるオーナーであれば、クラシックミニを長くいいコンディションで乗り続けてやることができるでしょう。

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