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本稿のナビゲーター
はじめまして、ミニマルヤマの丸山と申します。CLUB CARSさんから「キャブレターモデルのクラシック・ミニの中古車選び」について解説して欲しいと依頼を受け、担当させていただくことになりました。ミニマルヤマは1973年創業で、あらゆる世代のクラシック・ミニ(以下、ミニ)を販売してきました。もちろん、キャブレターモデルだけではなく、1992年以降のインジェクションモデル(1.3i)も販売、整備をしています。
今回はキャブレターモデルの解説をさせていただきますが、私はインジェクションモデルもいいミニだと思っています。キャブレターモデルには独特の個性や魅力がありますが、キャブレターがインジェクションへと進化をしたのにはそれなりの理由がありますし、高年式になるほど安心して乗ることができるのも間違いありませんからね。私はキャブレターモデルも好きですが、「古いミニほど素晴らしい」ということをこの記事で伝えたいわけではありません。
ミニマルヤマ
丸山 和夫さん
ミニ業界の老舗、1973年創業のミニマルヤマ代表。クラシック・ミニの販売、整備を40年以上続けてきた。ショールームには数多くの古いミニが展示され、ミニ用アクセサリーや雑貨などミニに関連するアイテムの販売数の品揃えは日本一。
目次
キャブレターとインジェクション

キャブレターとインジェクションの仕組み
まずはキャブレターとインジェクションの違いから説明しましょう。キャブレターもインジェクションもどちらもエンジン内部に混合気(ガソリンと空気を混ぜ合わせた燃料)を送り込むための部品です。その違いは、キャブレターが機械的に混合気を作りエンジンに供給するのに対して、インジェクションはコンピューター制御でそれを行うことです。インジェクションモデルは外気温や湿度、エンジン温度に応じて細かく混合比(ガソリンと空気を混ぜ合わせる割合)を変えることができ、エンジンの始動性や燃焼効率に優れています。
一方のキャブレターモデルはアクセル開度に合わせての機械的な制御なのでインジェクションより効率は劣ります。しかし、その分、フィーリングに味わい深さが感じられたり、専用テスターが無くてもメンテナンスできたりするところを評価する方もいます。

中古車で流通しているのは、インジェクションモデル
ミニの中古車のほとんどはインジェクションモデルですし、インジェクションはコンピューターやインジェクターが壊れない限り、ほぼメンテナンスフリーです。しかし、この先10年、20年と1台のミニを乗り続けていくのならキャブレターモデルの方が維持しやすいでしょう。
インジェクションモデルのコンピューターや配線は15年ほどで何かしらの問題が出てきます。コンピューターは外気温や気圧、エンジン温度や回転数を測定し、混合比や混合気の噴射量を変更するのですが、この各部からの測定値に誤差が出ることでエンジンが不調になってきます。こうなるとトラブルの原因を判定するのが非常に難しくなってきて、最悪はコンピューターごと交換、となります。キャブレターは機構がシンプルですし、オーバーホールも簡単です。外出先でも知識があり簡単な工具があれば自分で応急処置をすることもでき、そういう昔の車らしいところを好む人もいます。
キャブレターモデルの種類

さまざまな種類があるキャブレターミニ
一口にキャブレターモデルのミニと言っても、いろいろな種類があります。エンジンで大別しますと、1959年のミニの誕生当初から1980年まで販売された850㏄、1961年から1992年までの1000㏄モデル(1000㏄モデルは厳密には997㏄と998㏄の2種類があります。流通しているのはほぼ998㏄のエンジンです)、1990~1992年に販売された1300㏄モデルがあります。他にも1960~70年代にかけて1071㏄や1275㏄のクーパーSなどもありましたが、一般にはほとんど流通していません。
グレードは2種類。ベーシックとスポーツのみ
BMW MINIにはONE、クーパー、クーパーSの3グレードがありますが、ミニでもベーシックモデルとスポーツモデルのクーパー、クーパーSの3種類がありましたが、クーパーSは生産年や生産台数が限られています。中古車で購入するなら現実的にはベーシックモデルとクーパーの2択になるでしょう。また、別車種にトラベラーやカントリーマン、クラブマンエステート、ミニバンなどもありました。変わった車だと別ブランドのライレー・エルフやウーズレー・ホーネットなど、今でも根強い人気を誇る車もあります。しかし、どれも日本にはわずかしかなく、中古車市場で見ることは少ないでしょう。
中古車の状況

キャブMINIは、日本の中古車在庫の10%程度
なお、中古車サイトに登録されているローバーミニのうち、キャブレターモデルは全体の10%以下、100台もありません。そのうちの1/3が1300㏄の最終型キャブレターモデル(いわゆるキャブクーパー)で、残りの2/3が1000㏄モデルといったところです。
AT車は全体の10%強(1960年代からAT車がありました)で、ほとんどがMT車ですね。もっとも中古車サイトに登録されていないミニも多いですし、お客さんからオーダーが入ってからレストアされる車両もあるので、実際にはそれ以上の台数が日本のショップに眠っているのでしょう。ちなみに850㏄のミニは珍しく、中古車で見かけることはあまりありません。

クーパーにこだわる必要はない
またキャブレターモデルでは、クーパーの玉数が少ないのですが(生産年が60年代と1990年以降に限られていたため)、チューニングパーツが非常に豊富で、好みのエンジン仕様にすることは難しくありません。クーパーにこだわる必要は特にないでしょう。今の車ではエンジンに手を入れるのは一般的ではありませんが、この時代の車は整備で定期的にエンジンを開け、修理しながら長く乗っていくのは当たり前のこと。エンジンの修理ついでチューニングが行われることも珍しくありません。

人気のキャブクーパーは高価
なお、1990年に復活した1300㏄のキャブレターモデル(キャブクーパー)は高年式で玉数が少ない上、非常に人気が高いためキャブレターモデルの中ではそれなりのお値段がします。そのため、手頃な値段でキャブレターモデルを購入するとなると必然的に1000㏄モデル(以下、MINI1000)になるのですが、MINI1000は生産時期によっていくつかの種類に分けることができます。以下にご紹介しましょう。
年代 | 仕様 | 内容 |
---|---|---|
1967年以前 | — | 850㏄のミニをベースにエンジンをロングストローク化して開発されたミニクーパー用の997㏄エンジン。国内ではあまり流通していません。 |
1968~1969年 |
|
スポーツモデルであったミニクーパーのエンジンをデチューンして作られた998㏄エンジン。Mk-Ⅱボディに搭載されました。850㏄のエンジンを997㏄化した先代エンジンとは違い、最初から998㏄として設計されているため各部の強度に余裕があり、扱いやすいエンジンです。なお、この時代までのMINI1000はモーリスとオースチンの2ブランドで発売されていました。 |
1969~1983年 |
|
Mk-Ⅲボディに搭載された1000㏄エンジンです。従来のスライド式から巻き上げ式の窓に変更になったのはこの時代から。コストの高いハイドロラスティックサスペンションから以前のラバーコーンに戻されたり、MTギアボックスがロッドチェンジタイプに変更されたり、この時代のミニはいくつかの変更を受けています。1974年にはフロントサブフレームがラバーマウントでボディと接合され居住性が改善されたり、リバーステールランプを装備した3色テールランプが採用されたりしています。 |
1984~1992年 |
|
ミニのホイールが従来の10インチから12インチへと変更されたのが1984年で、これはミニファンから賛否両論ありました。しかし、ホイールの大口径化に伴い、従来のドラムブレーキから制動力の高いディスクブレーキが採用され、走行性能が向上しています。 また、私がジョン・クーパー氏とともにジョンクーパーコンバージョンキットを開発したのも1984年のことでした。当時、メーカーはもうクーパーやクーパーSのようなスポーツモデルに興味を失っていました。しかし、ジョンクーパーコンバージョンキットが大きな支持を得たことで、1990年にミニクーパーが1300㏄エンジンで復活するきっかけとなりました。 なお、1989年にはブレーキシリンダーにサーボアシストが搭載されるなど、90年代のミニに向けて細部の改善が進んでいました。 |
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20-30年前の車。コンディションが良い物ばかりではない
ここまでいろいろなMINI1000を紹介してきました。この中からモデルを選んでいくわけですが、20年、30年以上前の車なので、コンディションがいいものばかりとは限りません。またカスタマイズやメンテナンスでオリジナルパーツを外されてしまっている車輌もあります。オリジナルモデルにこだわるなら、時間とお金をかけてレストアしていくことになるかもしれません。それならば、まだまだ玉数が豊富でコンディションのいい車も多い、インジェクションの1.3iをキャブレター化するというのもひとつの手でしょう。
1000ccか、1300ccか?
また、1000㏄と1300㏄のどちらを選べばいいのか、という相談を受けることもありますが、これも好みによりますね。よく1000㏄はアクセルを踏んで高回転まで使って走るのが楽しいと聞きますが、現代の車と比べるとその楽しみ方は1300㏄でも共通です。1000㏄は40馬力ほどしかないので、高速道路に乗ったりするのでしたら1300㏄の方が余裕はありますが、1000㏄でも高速道路に乗ることはできます。40馬力しかなくても車両重量が625~680㎏くらいしかありませんからね。今は軽自動車でも1000㎏を超えていますが、これだけ軽量な車なら少々非力でも想像以上によく走ってくれるんです。
ノーマルなら1300、チューニングするなら1000がオススメ
あえて個人的な意見を言うとノーマルでの比較なら私は1300㏄の方が好み。エンジンチューニングまでやるなら、当店がチューニングした1000㏄の方が面白いと感じてもらえると思います。また、現代の日本ではクーラーをつけずに夏を乗り切るのは厳しいのですが、クーラーは意外と重量があります。ミニは軽量な方が楽しいので、できればクーラーなしのMT車に乗っていただきたいですね。
維持費

キャブレターミニは、高級車ではありませんでした
まずお伝えしたいのはこの時代のミニは、高級車では無いということです。そもそもミニが誕生したのは、1956年に始まったイスラエルとエジプトの戦争に伴う石油危機がきっかけです。走りが良く、燃費もいい、しかも庶民でも手の届く価格…。当時の日本人からすると高級車でしたが、イギリスやヨーロッパの周辺国の人々にとっては決して高級な車ではありません。
そのため、ミニを維持するための消耗品の価格も高く設定されていませんし、少々雑なメンテナンスをしたとしても壊れないタフさも持ちあわせていました(イギリスでは自分で整備をする方が結構いたんです)。そういう車であったから40年以上もミニは支持され続け、21世紀になった今でも世界中で愛されているんですね。

消耗品は決して高くはない
さて、実際の消耗品の価格ですが、ちょっとしたゴム製品なら数百円程度、定期的に交換が必要とされるステディロッドブッシュ(エンジンの振動をボディに伝えないためのゴム製品)は1000円代、プラグコードも5000円以下…ミニの維持に必要な部品代は皆さんが思っているほどではありません。ミニマルヤマが創業した当時はイギリスポンドが非常に強かったのですが、円が強くなり、この20年で部品代はほとんど変わっていません。
ノントラブルとはいかないが、永く付き合えるのが魅力
もちろん、古い車ですから現行車のようにノントラブルとはいきませんが、オイル交換(当店では3000㎞もしくは半年ごとを推奨)や1年点検の際に消耗している部品がないかをチェックし、問題があれば交換していくだけで10年、20年と1台のミニに付き合っていくことができます。ちなみに部品の消耗度合はオーナーの乗り方や、東京のような都心部で乗るのかSTOP&GOが少ない地方で乗るのかで違ってきます。
また、ミニは走行距離を重ね、10万、20万㎞と走った後でも今でもすべてのエンジン部品を取り寄せることができますので、オーバーホールを行えばずっと乗り続けていくことができます。今の車ではコンピューターやコンピューターで管理されている部品が多すぎて、ミニのように20年、30年と乗り続けていくのは難しいのではないでしょうか。
最後に
お店で相談しながら決めてもいいでしょう
ミニ選びの参考にいろいろと紹介しましたが、こちらで紹介した内容をあらかじめ調べたりする必要はありません。MT車かAT車のどちらに乗りたいのか(キャブレターモデルにAT車は少ないのですが…)さえ決めていただければ、あとはお店と相談しながら決めてもいいと思います。希望のボディカラーがなくても塗り替えればいいですし、細かな仕様もご希望に合わせてどうにでも合わせることができます。
安易に安いミニを買うのは危険
1点注意して欲しいのは、安易に安いミニを購入しないで欲しいこと。国産の軽自動車を中古車で購入するのとは違います。値段が安いということはそれなりのコンディションということですから。安いミニを買い、ある程度の修理を覚悟するのならそれでも構いませんが…。ある程度の費用をかけて、安心して乗れるよう整備されたミニを購入する方が後々安心です。特にキャブレターモデルは生産から20年、30年と経っているモノがほとんどですから、最低限の維持費をかけて大切に楽しく乗って欲しいですね。
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