BMW 4.4リッターV8エンジン「N63B44B/S63B44B（ガソリン）」 – BMWエンジンガイド

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BMWのV8（4.4リッター）は、2種類がラインナップ

「V8エンジン」。この特別なエンジンは多くが高価で差別化の求められるモデルに搭載されており、今も世界中に多くのファンを持っています。そのためBMWに限らず、自動車メーカー各社がしのぎを削るカテゴリーとなっています。

2015年11月現在、BMWがそのラインナップに用意するV8エンジンは2種類。1つがレギュラーモデルの最上級グレードに搭載されているのが『N63B44B』、そしてMシリーズに使われているのが『S63B44B』です。いずれも4.4リッターの総排気量で、バンク間に配置された2基のターボチャージャー、吸排気のバルブタイミングを最適化する「ダブルVANOS」、無断階可変バルブリフト機構「バルブトロニック」、そして高精度ダイレクト・インジェクション・システムというテクノロジーは、いずれにも共通のものが使用されています。ただ搭載モデルに合わせて、それぞれ2種類のスペックが用意されています。

特徴

S63B44Bエンジン

『S63B44B』、『N63B44B』エンジンのそれぞれの違い

まずパフォーマンスに振ったスペックを誇るのが『S63B44B』エンジンです。こちらはM5などに搭載されており、パワーを重視したセッティングとなっています。その最高出力は560馬力（コンペティション・パッケージ装着車では575馬力！）となります。一方、X5MやX6MといったハイパフォーマンスSAVではトルクを重視したセッティングとなっています（最大トルク750Nm）。

N63B44Bエンジン

一方、レギュラーモデルの最上級グレードに搭載される『N63B44B』についても、着実に進化を遂げたパワーソースです。450馬力、650Nmという数字は、実用性とパフォーマンスをハイレベルで両立しているのは疑いありません。その進化はまだまだ止まっておらず、2016年1月より市場に登場する新型750iの搭載するV8エンジンは、圧縮比を従来の10.0から10.5に高めるなどした進化バージョンになる予定です。ピーク値はそのままに、発生回転を幅広くするなどスペックからもフレキシビリティと全般的な効率アップといった進化が感じられます。

性能（パワー）

各エンジンのスペックと搭載モデル一覧