はじめに
こんにちは。Toto BMW BMW Premium Selection 東大和の川村と申します。今回、CLUB BMWさんより依頼を受け、BMW X1の中古車選びの解説を担当することになりました。よろしくお願いいたします。国産車だけでなく、輸入車でもコンパクトSUVは非常に人気が高いのはご存じのとおりです。これは日本だけに限った話ではなく、デザインや使い勝手の良さから世界中でSUVは注目されています。そして、BMWのモデルラインナップでプレミアムコンパクトSUVのカテゴリーに分類されるのが、BMW X1(以下、X1)です。初代X1(E84型)は2010年に登場し、世界中で73万台以上のセールスを記録しました。そして2015年10月に初めてのフルモデルチェンジを行い、2代目X1(F48型)にスイッチしています。新型X1から駆動方式が伝統のFR(後輪駆動)からFF(前輪駆動)に変わったことも話題になったのでご存知の方も多いでしょう。今回は中古車購入についての記事ですから、新型X1(F48型)の話ではありません。フルモデルチェンジによって、今後中古車の流通台数が増加し、価格面でも魅力アップが期待できる初代X1(E84型)の中古車事情を紹介します。多くのライバル存在するコンパクトSUVの中でBMW X1(E84型)の魅力、そしてオススメグレードを紐解いていきましょう。
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Toto BMW BMW Premium Selection 東大和
川村 洋介さん
東大和営業所 副所長。ホテルマンから転職し、Toto BMWに入社して6年目。愛車は2002年式3シリーズ325ツーリング Mスポーツで、3台の3シリーズを乗り継いできた。サッカー、ラグビーを愛するスポーツマン。
X1(E84)の仕様、マイナーチェンジについて
クロスオーバーモデル、Xシリーズで初めて2WDを採用
新世代のプレミアムコンパクトSUVとして2010年4月に登場した初代X1(E84)。BMWのSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)のラインナップの中で、他のXシリーズと異なるのは駆動方式が4WD(全輪駆動)のほかにFR(後輪駆動)がラインナップされたことでしょう。グレードは2010年のデビュー当初は2L直列4気筒DOHCエンジンを搭載するsDrive18i(FR)。そして3L直列6気筒DOHCエンジンを搭載するxDrive25i(4WD)の2種類でした。その後2011年8月には2L直列4気筒DOHCターボのxDrive28i(4WD)とxDrive20i(4WD)が加わりました。この2モデルは同じエンジンを搭載していますが、xDrive28iは最高出力180kW(245ps)/350N・m(35.7kg-m)、xDrive20iは最高出力135kW(184ps)/最大トルク270N・m(27.5kg-m)とエンジンの仕様が異なります。X1の車名に付くsDriveはFR車(2WD)、xDriveは4WD車となっています。
BMW X1(E84型)ボディサイズ・車両重量
グレード名 | 生産期間 | 全長 | 全幅 | 全高 | 車両重量 |
---|---|---|---|---|---|
sDrive18i | 2010年4月〜2012年8月 | 4,470mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,560kg |
2012年9月〜2013年3月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,570kg | |
2013年4月〜2015年9月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,575mm | 1,570kg | |
sDrive20i | 2010年4月〜2012年8月 | – | – | – | – |
2012年9月〜2013年3月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,600kg | |
2013年4月〜2015年9月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,575mm | 1,600kg | |
xDrive25i | 2010年4月〜2012年8月 | 4,470mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,710kg |
2012年9月〜2013年3月 | – | – | – | – | |
2013年4月〜2015年9月 | – | – | – | – | xDrive20i | 2010年4月〜2012年8月 | 4,470mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,680kg |
2012年9月〜2013年3月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,690kg | |
2013年4月〜2015年9月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,575mm | 1,690kg | xDrive28i | 2010年4月〜2012年8月 | 4,470mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,680kg |
2012年9月〜2013年3月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,545mm | 1,690kg | |
2013年4月〜2015年9月 | 4,485mm | 1,800mm | 1,575mm | 1,690kg |
BMW X1(E84型)エンジンスペック
グレード名 | 搭載エンジン | 最高出力 | 最大トルク | JC08モード燃費 |
---|---|---|---|---|
sDrive18i | 2L直列4気筒DOHC | 110kW(150ps) | 200Nm(20.4kg-m) | 10.8km/L |
2L直列4気筒DOHC | 110kW(150ps) | 200Nm(20.4kg-m) | 12.0km/L | |
2L直列4気筒DOHC | 110kW(150ps) | 200Nm(20.4kg-m) | 12.0km/L | |
sDrive20i | – | – | – | – |
2L直列4気筒DOHCターボ | 135kW(184ps) | 270Nm(27.5kg-m) | 14.9km/L | |
2L直列4気筒DOHCターボ | 135kW(184ps) | 270Nm(27.5kg-m) | 14.9km/L | |
xDrive25i | 3L直列6気筒DOHC | 160kW(218ps) | 280Nm(28.6kg-m) | 9.8km/L |
– | – | – | – | |
– | – | – | – | xDrive20i | 2L直列4気筒DOHCターボ | 135kW(184ps) | 270Nm(27.5kg-m) | 11.4km/L |
2L直列4気筒DOHCターボ | 135kW(184ps) | 270Nm(27.5kg-m) | 13.6km/L | |
2L直列4気筒DOHCターボ | 135kW(184ps) | 270Nm(27.5kg-m) | 13.6km/L | xDrive28i | 2L直列4気筒DOHCターボ | 180kW(245ps) | 350Nm(35.7kg-m) | 11.8km/L |
2L直列4気筒DOHCターボ | 180kW(245ps) | 350Nm(35.7kg-m) | 13.6km/L | |
2L直列4気筒DOHCターボ | 180kW(245ps) | 350Nm(35.7kg-m) | 13.6km/L |
2012年9月にマイナーチェンジし
エクステリアの変更を伴うマイナーチェンジは2012年9月に行われました。フロントバンパーやリアスカートのデザインが変更され、精悍な印象が高められています。コンパクトSUVのカテゴリーでは都市部で生活し2WDを求めるユーザーも多いため、FR車をこれまでのsDrive18iのほかに2L直列4気筒ターボを搭載するsDrive20iを追加することで、FR車を求めるユーザーの選択の幅が広がっています。なお、このタイミングでxDrive25iは廃止されました。
2013年4月にもマイナーアップデート
2013年4月には4WDモデルに車速に応じてパワステのアシスト量を可変制御するサーボトロニックを標準装備としました。これにより高速走行時の安定性が向上すると同時に、市街地などでの低速走行時や駐車時の取り回し性能が向上しました。
全国の中古車在庫や人気モデルについて
前期型のX1が全国の中古車在庫の半数を占めます
2015年12月現在、初期型X1(E84型)の中古車は全国で360台ほど流通しています。デビューイヤーとなる2010年式は2015年に2度目の車検を迎えたことで価格面での魅力がグンとアップしています。中古車は一般的に、走行距離5万kmもしくは登録から5年が経過すると中古車相場が下がり安くなるからです。X1(E84型)は翌年の2011年そして2012年のマイナーチェンジ前の中古車が全体の50%を占めています。車検を受けたばかりの中古車が今後増えてきて、購入後のランニングコストを抑える側面からも初代X1(E84型)の中古車は注目と言えるでしょう。
4WD車に人気が集中する一方でFR車のsDrive18iはお得感が高い
コンパクトSUVのカテゴリーを求めるユーザーは都市部に住んでいる人が多いということもあり、4WDが必要となる使い方をしないケースが多く、2012年9月のマイナーチェンジ以前の前期型だけでもsDrive18iはハイラインパッケージやMスポーツパッケージを含めて120台以上流通しています。グレードで見てみると、最もベーシックなsDrive18iが最も多く、sDrive18i Mスポーツパッケージ、sDrive18iハイラインパッケージと続きます。FR車で最も少ないsDrive18iハイラインパッケージでさえ、4WDモデルで最も多いxDrive25iよりも流通台数が豊富なので、自分にマッチした1台はsDrive18iでなら探しやすいでしょう。
中古車では2WDと4WDの価格差は新車時ほどではない
SUVの中古車でよく見られるケースが、相場が下がってきたことによって2WD車と4WD車の価格差が縮まり、俄然4WD車に人気が集中します。新車当時、sDrive18iとxDrive25iの価格差は123万円ありました。しかし現在はsDrive18iの前期型中古車は平均価格が200万円を割り込んで約195万円、一方のxDrive25iの平均価格は約228万円と約33万円まで縮まっています。この価格差に注目すると4WD車がお得!と言えるのでしょう。しかし、流通台数が少ないため、自分に合った1台を見つけるのは難しいのが現実です。とはいえ、5年落ちで走行5万km前後ですが、プレミアムSUVの初代X1(E84型)が新車の日産ジュークより安く手に入るというのは喜ばしい状況でしょう。同じsDrive18iでもエアロパーツやスポーツサスペンションを装着し、走りにさらに磨きをかけたMスポーツパッケージになると平均価格は20万円ほど高くなります。一方、本革シートを標準装備するなど豪華装備が魅力なハイラインパッケージの平均価格はベース車とわずか4万円差となっています。こうして考えてみると、現在、初代X1(E84型)の中古車の狙い目はsDrive18iハイラインパッケージもしくはベースグレードというのが見えてきました。
前期型は180万~220万円が中心、後期型なら予算300万円
中古車相場を見てみると2010年~2012年までの前期型と2012年~2015年までの後期型で相場がハッキリと分かれています。前期型は180万~220万円がボリュームゾーン。後期型だと320万円以上の中古車が多くなっています。さきほど、流通台数の多さは圧倒的にsDrive18iのほうが多いと紹介しました。そして中古車としてのバリューを考えると2010~2012年までの前期型に絞ったほうが、得策と言えるのではないでしょうか。中古車の走行距離を見てみても、2010年式でも3万~5万kmが中心で、2011年式でもそれほど変わりません。中古車は年8万kmを超えると過走行車と言われ、相場が下がってしまうのですが、初代X1(E84型)の中古車はそういう過走行物件が少ないので安心して選べます。ボディカラーは白のアルピン・ホワイトⅢが圧倒的に多く、続いては黒のブラックサファイアが続きます。そのほかの色はかなり少なめです。
4WD を狙うならxDrive20iがオススメ
もし、どうしても4WDがほしいという方はエンジンが2L直列4気筒DOHCターボに換装されたxDrive20iを狙ってみるのはどうでしょうか。シルキー6と呼ばれるBMWの直列6気筒エンジンを搭載したxDrive25iは流通台数も少ないですし、購入後の税金や燃料代などのランニングコストを考えると後になって割高感を感じるかもしれません。そこでオススメなのがxDrive20iです。ベーシックな選択になるであろうxDrive20iの前期型は中古車の平均価格が235万円です。搭載される2L直列4気筒DOHCターボは最高出力135kW(184ps)を発生、ボディサイズがコンパクトで車両重量が1680kgに抑えられているxDrive20iならば十分スポーティな走りが楽しめます。BMWの最新トレンドとなっているダウンサイジングターボの感覚を味わいたい人にとって、狙い目のモデルと言えるでしょう。
最後に
初代X1(E84型)は決して古いモデルではありませんが、初年度モデルはデビューから5年以上が経過しています。状態などが気になる人はBMW正規ディーラーの認定中古車を選ぶのがオススメです。納車前の徹底した点検・整備はもちろん、通常の認定中古車でも1年間走行距離2万km以内の保証、BMW Premium Selectionなら2年間走行距離無制限の保証が付いてきます。初代X1(E84型)はコンパクトSUVのカテゴリーの中で唯一FR駆動を採用しているモデルです。SUVながらBMWらしいスポーティな走りを200万円以下で味わえますので、この機会にスポーティSUVを味わってみてはいかがでしょうか。
最後にToto BMW 東大和営業所の紹介をさせてください。1968年創業でBMWの販売、整備に豊富な経験がありますので、安心して皆さんのBMWライフをお任せいただけます。Toto BMW 東大和営業所はBMWの認定中古車の販売を行うBMW Premium Selectionだけではなく、新車ショールームも併設されています。BMWを新車で購入するのか、中古車で購入するのかを迷っているどちらの方にもご希望に合わせてご提案させていただきます。認定中古車は常時50台以上をご用意していますので、豊富な選択肢の中からお好みのモデルをお選びください。また、サーキットイベントなどBMWを楽しむためのイベント企画も積極的に行っていますので、BMW購入後も末永くお付き合いいただければ幸いです。下記に当店の紹介動画もご紹介させていただきますので、よろしければご覧くださいませ。
動画:Toto BMW BMW Premium Selection 東大和 紹介動画
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