
はじめに
先日、BMW3シリーズセダン、2シリーズアクティブツアラーにPHEVの追加が発表されましたが、現行型BMW X5(F15)には2015年9月にBMWコアブランド初のプラグインハイブリッドモデルX5 xDrive40eが追加され、2015年12月より発売が開始されています。初のプラグインハイブリッドモデルを投入するほど、X5がBMWにとって重要なモデルということがわかりますね。プレミアムブランド初のSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)として2000 年に登場し注目を集めたX5ですが、初代以来全世界で130万台以上が販売されてきました。現行型BMW X5(F15)は2013年に6年振りのフルモデルチェンジを行い、登場しました。全体的にはキープコンセプトで一見すると先代から大きな変化がないように思えますが、ヘッドライトとキドニーグリルの繋がったフロントマスクが新鮮な印象ですね。それでは発売開始から丸2年が経過した現行型X5(F15)の中古車市場についてご紹介しましょう。
BMW X5 中古車検索(掲載数国内最大級! BMWの中古車が8500台以上)
BMW X5(F15)のモデル変遷

日本人デザイナーが手掛けた空力特性の優れたエクステリアデザイン
3代目となる現行型BMW X5(F15)は2013年に11月に日本に導入されました。先代と比べてボディは全長4910mm(+50mm)×全幅1940mm(+5mm)×全高1760mm(−15mm)と全長と全幅拡大される一方、全高が低くなったことでロー&ワイドが強調されたボディとなりました。ホイールベースは2935mmで先代と全く同じ数値で変わっていません。現行型X5(F15)の力強くダイナミックなエクステリアにはフロントホイールアーチ後方にエア・ブリーザーをはじめ、Dピラー後方に配置されたエア・ブレードなど優れた空力性能を発揮させるパーツを採用、クラストップの空気抵抗係数を実現しています。このエクステリアデザインは日本人デザイナーの永島穣二氏が手掛けたのも日本人にとっては注目のポイントでしょう。BMW X5(F15)のモデルラインナップにはエクステリアにステンレス・フィニッシャーなどを装備し、Xモデルらしい力強さとアクティブなイメージを強調した「xLine」。そしてMエアロダイナミクス・パッケージや電子制御式サスペンションのアダプティブMサスペンションなどを装備し、よりスポーティさを主張する「Mスポーツ」を各モデルに設定しています。

BMWコアブランド初のプラグインハイブリッド車が設定されたX5
2013年のデビュー当初、現行型X5(F15)に搭載されていたエンジンは、最高出力190kW(258ps)を発生する3L直列6気筒DOHCディーゼルターボをはじめ、最高出力225kW(306ps)を発生する3L直列6気筒DOHCガソリンターボ、そして最高出力330kW(450ps)を発生する4.4L V型8気筒DOHCターボの3種類で全て8速ATが組み合わされています。その後2015年9月にBMWコアブランド初のプラグインハイブリッドモデルxDrive40eが追加されました。搭載されているプラグインハイブリッドシステムは最高出力180kW(245ps)を発生する2L直列4気筒DOHCターボと最高出力83kW(113ps)を発生する高出力電気モーターを組み合わせたものです。高電圧のリチウムイオンバッテリーを搭載し、時速120kmまでゼロ・エミッションで走行でき、バッテリーによる航続走行距離は31kmとなっています。このハイブリッドシステムにも8速ATが組み合わされ、時速100kmまでの加速はわずか6.8秒とSUVとは思えないような加速性能を実現しています。
BMW X5(F15)ボディサイズ・車両重量
グレード名 | 生産期間 | 全長 | 全幅 | 全高 | 車両重量 |
---|---|---|---|---|---|
x Drive 35d | 2013年11月~2014年9月 | 4,910mm | 1,940mm | 1,760mm | 2,200kg |
2014年10月~ | 4,910mm | 1,940mm | 1,760mm | 2,200kg | |
x Drive 35i | 2013年11月~2014年9月 | 4,910mm | 1,940mm | 1,760mm | 2,150kg |
2014年10月~ | 4,910mm | 1,940mm | 1,760mm | 2,150kg | |
x Drive 50 | 2009年4月~2013年4月 | 4,910mm | 1,940mm | 1,760mm | 2,350kg |
2014年10月~ | 4,910mm | 1,940mm | 1,760mm | 2,350kg | x Drive 40e | 2013年11月~2015年6月 | – | – | – | – |
2015年7月~ | 4,910mm | 1,940mm | 1,760mm | 2,370kg |
BMW X5(F15)エンジンスペック
グレード名 | 搭載エンジン | 最高出力 | 最大トルク | JC08モード燃費 |
---|---|---|---|---|
x Drive 35d | 3L直列6気筒DOHCディーゼルターボ | 190kW(258ps) | 560Nm(57.1kg-m) | 13.8km/L |
3L直列6気筒DOHCディーゼルターボ | 190kW(258ps) | 560Nm(57.1kg-m) | 14km/L | |
x Drive 35i | 3L直列6気筒DOHCターボ | 225kW(306ps) | 400Nm(40.8kg-m) | 10.3km/L |
3L直列6気筒DOHCターボ | 225kW(306ps) | 400Nm(40.8kg-m) | 10.3km/L | |
x Drive 50 | 4.4LV型8気筒DOHCターボ | 330kW(450ps) | 650Nm(66.3kg-m) | 8.6km/L |
4.4LV型8気筒DOHCターボ | 330kW(450ps) | 650Nm(66.3kg-m) | 8.6km/L | x Drive 40e | – | – | – | – |
2L直列4気筒DOHCターボ | 180kW(245ps) | 350Nm(35.7kg-m) | – |
2種類のガソリンエンジンそしてディーゼル、プラグインハイブリッドと多彩なパワーユニット
現行型X5(F15)の駆動方式は全車xDriveと呼ばれるフルタイム4WDを採用しています。この電子制御4WDシステムは前後の駆動トルクをリアルタイムで可変させることで、優れたロードホールディングを実現しています。その結果、路面状況の変化に関係なくBMWらしい高い運動性能を発揮し、また俊敏性と4WD車の特徴である走行安定性を高いレベルで融合させています。さらに、スポーティな走行性能はそのままに、より快適性が向上したダイナミック・ダンピング・コントロールを採用しています。これによってドライビング・パフォーマンス・コントロールの走行モードに応じて、サスペンションの味付けをスポーティな設定に変更することができます。そして、一部のグレードにはダイナミック・パフォーマンス・コントロールが標準装備されます。この装備はxDriveと連動して、左右のリアホイール間の駆動力を走行状態に応じて最適に配分することで、優れたコーナリング性能と、ハンドリングを実現しています。
BMW X5(F15)中古車の在庫情報
流通している中古車の80%以上がディーゼルエンジン搭載車
それでは現行型X5(F15)のグレードを見てみましょう。3L直列6気筒DOHCディーゼルターボエンジンを搭載するxDrive 35dをはじめ、3L直列6気筒DOHCガソリンターボエンジンを搭載するxDrive 35i。そして4.4LV型8気筒DOHCターボエンジンを搭載するxDrive 50i、そしてプラグインハイブリッド車xDrive 40eの4グレードが設定されています。まだプラグインハイブリッド車は登場して間もないですが、現行型X5(F15)の中古車は現在どんなグレードが流通しているのか見てみましょう。
2016年2月現在、現行型X5(F15)の中古車は79台流通しており、平均価格は780万円です。まだ新しいモデルだけに中古車相場が高額なのは仕方ないところでしょう。中古車のグレードを見てみると、実に約84%がディーゼルエンジンを搭載するxDrive 35dで、残りは3L直列6気筒ガソリンエンジン搭載するxDrive 35iです。V8エンジン搭載するxDrive 50iやプラグインハイブリッド車のxDrive 40eはほとんど流通しておらず、現行型X5(F15)においては圧倒的にxDrive 35dの人気が高いことが分かります。xDrive 35dの中でも圧倒的な流通台数を誇るのがxDrive 35d Mスポーツです。このxDrive 35d Mスポーツだけでディーゼル車の約67%つまり3台に2台がこのグレードとなっています。その次に多いのはxDrive 35d xLineです。今のところ、現行型X5(F15)の中古車を購入するならば、流通台数の多いこの2グレードに絞って探すのが得策と言えます。新車時価格はxDrive 35d Mスポーツが943万円、一方のxDrive 35d xLineが927万円で価格差は16万円ですが、中古車ではどうなっているのでしょうか。
人気はxDrive 35d Mスポーツだが、お得感が高いのはxDrive 35d xLine
現行型X5(F15)の中古車全体の価格帯を見てみると695万~925万円です。その中でも最も流通台数の多いxDrive 35d Mスポーツは678万~880万円、一方のxDrive 35d xLineは670万~820万円とそれほど価格差はありません。そこで両モデルの流通台数が多い2013年式から2014年式の平均相場を比べてみると、xDrive 35d Mスポーツは773万円ですが、xDrive 35d xLineは738万円と35万円の価格差があります。新車当時の価格では16万円だった価格差がわずか2年で35万円まで拡大しています。これはxDrive 35d Mスポーツの人気が高いため、購入するユーザーが多いということを示しています。エクステリアデザインや電子制御サスペンションにこだわる方はxDrive 35d Mスポーツは譲れないでしょう。しかし、お手頃価格で現行型X5(F15)を手に入れたいという方にはxDrive 35d xLineがオススメです。xDrive 35d Mスポーツの中古車ではボディカラーは白が圧倒的に多く、残りはすべて黒です。一方のxDrive 35d xLineは白と黒が半々で、ボディカラーによる価格差はほとんどありません。両モデルともサンルーフはオプション設定ですが、装着率が非常に高いのが特徴となっています。本革シートや衝突軽減ブレーキなどの安全装備も充実した現行型X5(F15)。装備が充実した高品質な中古車が市場に出回り始めた、今が最初の買い時を迎えています。
- 関連記事
- Related Articles
- BMW初のアメリカ人チーフデザイナー、クリス・バングル
- 変わらないデザイン、全モデルに採用されているキドニー・グリルとは?
- BMWが前後重量を50:50にこだわるワケとは?
- BMW伝統のロング・ホイールベース&ショート・オーバーハング
- BMWが、FR(後輪駆動)にこだわったクルマづくりをする理由とは
- BMW 全シリーズカタログ
- BMW 中古車検索サービス
- BMW 全シリーズ購入ガイド
- BMWの基礎知識
- BMWニュース
- BMWニューモデル情報
- モデルチェンジした新型SUV、BMW X3の魅力を徹底解説。ガソリンとクリーンディーゼルの2本立てで、本体価格639万円から
- BMWの新型コンパクトSUV「X2」ドイツ本国にて3月に正式発表!日本への導入にも期待
- 最強セダン「M5」(F90)正式発表!4.4リッターV8ツインターボ×4WDで17,030,000円~
【BMW・ミニへの買い替えをご検討中の方へ】
◆カンタン45秒で一括査定!営業電話ラッシュはありません!!
BMW・ミニへお乗り換えを検討中の方は、一度MOTA車買取で一括査定してみませんか? 面倒だからといって、言われるがまま下取りに出してしまうと損をしているかも!? また、好条件の値引き額を提示されたとしても、実は下取り額も込みで、結局値引き・下取り額ともに大したことなかったなんてこともあります。 MOTA車買取ならしつこい営業電話はなし、高額査定店のみで交渉を進めることができるので、現在お乗りのお車を高値で売却できる先を最小限の手間で見つけられます!
◆MOTA車買取が選ばれる3つの理由!
1.高額査定の買取店と交渉
引越しや車などの一括査定で、申込直後の電話ラッシュにうんざりしたことはありませんか? MOTA車買取なら、高額査定の3社(最大)とやりとりするだけ。 概算査定額を確認後、他に気になる買取店があれば、追加でチョイスすることができます。
2.査定額が出るまでネットで完結
一般的な車一括査定は「実車を見ないとわかりません」ということもしばしば。MOTA車買取なら、申し込んだ翌日18時に概算査定額がWEB上に表示されます。
3.申込み翌日に最大10社以上を一斉比較
最大10社以上の買取店が直接査定してくれるので、高額で買い取ってくれる会社がひと目で分かります。
シェア
あなたにオススメの記事
この記事へのコメント
制作・協力

CLUB CARS 編集部
CLUB CARS編集部です。これから車を購入する人のための入門記事や購入した後、カーライフをもっと楽しめるようカスタムやメンテナンス、洗車などの記事を取材、掲載していきます。ご意見ご感想などございましたら、ページ下部の「お問い合わせ」よりご連絡をお願いします。
CLUB BMW / MINIの更新情報を配信中
いつも「CLUB BMW」、「CLUB MINI」をご覧いただきありがとうございます。Facebook、Twitter、Google+ にて更新情報を常時配信しています。次期モデルなどのスクープは、いち早くソーシャルメディアで情報発信しますので、是非フォローしておいてくださいね。
RSS Feed をご希望の方はこちら(クラブビーエム、クラブミニ RSS)。