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10万㎞オーバーのミニクーパーSのオイル下がりとバルブステムシール交換

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10万㎞オーバーのミニクーパーSのオイル下がりとバルブステムシール交換

こんにちは、福井県福井市のファイブスターの蒔田です。そろそろ春が近づいてきて、本格的なドライブシーズンが始まりますね。そういったお客様が多いからか、ファイブスターでは連日、いろいろなミニの整備依頼が入って嬉しい悲鳴をあげています。最近では遠方からの整備依頼も多く、ファイブスターを信頼して遠くからわざわざ来ていただけるのを有難いと感じています。さて、今回のコラムのテーマはファイブスターのデモカーである第2世代ミニクーパーSのオイル下がりについてです。自社のデモカーなのでこまめにメンテナンスされていた車両です。しかし、どれだけ整備に気を遣っていても、ある程度の距離を走った車両であればいずれは手を入れなければいけない内容の整備です(このデモカーは走行距離10万3000kmでオイル下がりの整備となりました)。なお、今回の整備には新しいスペシャルツールを導入してみました。オイル下がり修理が従来より短期間で可能になる特殊工具をデモカーで試してみました。トラブルの原因の説明と合わせて、スペシャルツールを使った作業を紹介させてください。

ファイブスター 蒔田 真裕さん

ファイブスター

蒔田 真裕さん

2000年式ミニメイフェアを新車で購入したのを機にミニの世界にどっぷりと浸かりはじめ、メカニック修行を経て、2005年にファイブスターを創業。クラシックミニ、BMW MINIの販売とカスタムを手掛けている。元パン職人。

ミニクーパーをはじめ、欧州車はオイルが減りがちですが…

オイル管理をしっかりすることでオイル消費量やオイル下がりのトラブルは防止できます

まず「オイル下がり」とは何か、について説明した方がいいですよね? ミニに限らず、エンジンを搭載している車はエンジンオイルがエンジン内を循環し、エンジン内部や各部品の潤滑や冷却、洗浄の役割を担っています。そのオイルが流れる経路のことをオイルラインというのですが、オイルラインがしっかりと密閉されていれば、オイルは汚れるだけで減ることはありません。しかし、オイルがしっかりと仕事をするほどオイルは汚れ(鉄粉やカーボン)を取り込んでエンジン内を循環してしまいます。オイルの使用期間が長引くにつれ、オイルの清浄分散性が低下。取り込んだ汚れが固まり「スラッジ」と呼ばれる状態になり、これがエンジン内部に少しずつ堆積していきます。このスラッジには鉄粉やカーボンが多く含まれているので、エンジン内の可動部、摺動部に堆積すると、作動時に部品の摩耗を進めてしまう原因となります。スラッジの一部はオイルがオイルラインから漏れないようにしているシールを傷め、オイル消費が始まります。エンジンのヘッド部分にあるバルブステムシールの密封性が低下し、燃焼室にオイルが少しずつ漏れてしまうことをオイル下がりと言うんですね。ある程度距離を走ったミニで、エンジンオイルが減ったり、排気ガスが白くなってきたりした際はオイル下がりを疑った方がいいでしょう。これを防ぐためにはこまめなオイル交換(ファイブスターでは5000㎞ごとの交換を推奨)や2万㎞ごとにオイルラインを洗浄し、スラッジクリーニングを施工することをオススメしています。車検やオイル交換の際にこういったメンテナンスをしてやれば、オイル下がりの症状が走行距離が短い段階で出てくるのは抑えられると思いますよ。

オイル下がりになったミニクーパーSの整備方法

特殊工具の導入で整備にかかる時間が短縮できるようになりました

さて、「オイル下がり」の修理方法について紹介させていただきます。バルブステムシールはエンジンのヘッド部分にあるのは上述しましたが、バルブステムシールを交換するにはエンジンを丸ごと降ろす必要はないものの、シリンダーヘッドを取り外し、ヘッドをオーバーホールする必要がありました。そのため、修理に10日かかる整備でした。しかし、先日、エンジンヘッドを取り外しせずに、車に積載したままバルブステムシールを交換できる特殊工具を導入しました。この結果、修理期間大幅に短くなりました。ファイブスターでは整備の際に代車を提供させていただいているものの、修理にかかる期間は短い方がいいですよね。ただ、特殊工具を導入してエンジンヘッドを降ろす必要はなくなったものの、それでも下記のような作業工程となります。

1、ヘッドカバーを取り外し…

2、タイミングチェーン、カムシャフトを外し…

3、ロッカーアームを外して…

やっとバルブとご対面です。新たに導入した特殊工具のおかげで、この状態からバルブスプリングを取り外すことができるようになったワケです。バルブスプリングの下に、オイル下がりの原因となるバルブステムシールがあり、こちらを交換すればオイル下がりの症状が改善します。ただし、4気筒のミニクーパーSは1気筒につきバルブスプリングが4つあり、合計16ヶ所のバルブステムシールを交換する必要があります。

オイル下がり予防はスラッジを貯めないことがポイント

早めのオイル交換で予防できるトラブルは多い

今回のバルブステムシール交換は「車検ごとにシールを交換しましょう」と提案するほど簡単な作業ではありません。そのため、症状が出てからの整備依頼でいいと思います。ただし、オイル漏れ、オイル消費やスラッジ由来のトラブルは上述したように適切なオイル交換サイクルを守ることでかなり改善されます。オイル交換はかかる時間も少ないですし、費用もオイル下がりの症状が出てからの整備に比べれば大したモノではありません。オイル交換の際に目視点検で他のトラブルが見つかることも多いので、長くミニに乗り続けたい方は5000㎞ごとのオイル交換をオススメします。

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