2009年にライバルに先駆け登場したプレミアムコンパクトSUV、BMW X1(E84)。その新型(F48)がとうとう発表されましたよ。登場前にはさまざまな噂が出ていましたが、そのあたりどうなのでしょうか。詳しく解説していきます。
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新型BMW X1のプラットフォーム
BMW X1の特徴は、なんと言ってもプラットフォームと前輪駆動化でしょう。新型X1には、2シリーズのアクティブツアラー(F45)や先日販売開始されたばかりのグランツアラー(F46)と同じプラットフォームが採用されています。また、このプラットフォームは新型BMW MINI(ハッチバックF56)とも共有されているのが特徴です。
これによって先代は後輪駆動車(FR)だったX1も、新型では前輪駆動(FF)となりました。もちろんX1の特徴の一つである四輪駆動(xDrive)は残されています(ただし後輪駆動ベースの4WDではなく、前輪駆動ベース)。
新型BMW X1のラインアップ
全6モデル構成
新型X1のラインアップは、6モデル。ガソリンモデルは3つ(sDrive20i、xDrive20i、xDrive25i)、ディーゼルモデルも3つ(sDrive18d、xDrive20d、xDrive25d)となります。主力モデルは、ディーゼルエンジン搭載のsDrive18dになると思われます。またこちらは噂レベルですが、各自動車メディアでは将来的にプラグインハイブリッドモデルの登場もありえるとしています。
新型BMW X1のボディサイズ
全長は46mm小さなり、操作性はアップ!?
全長4,439mm、全幅1821mm、全高1612mmと、先代と較べて全長で46mm減、ホイールベースも2670mmと先代より90mm減少。小回りの効きやすいモデルとなっている一方で、全幅は21mmアップしています。1800mmを超えているので、都心部などでは先代よりも少し運転しづらいかもしれません。また機械式駐車場を契約している方はチェックしておきたいのが、全高。先代は機械式駐車場を考慮した1545mmとなっていましたが(1550mm制限の機械式駐車場は多い)、今回は大幅アップの1612mm。機械式の方は、購入前に駐車場のチェックをお忘れなく。なお上述のとおり、今回全幅が1800mmを超えていますが、こちらは3シリーズのように「日本仕様」として1800mmにしてくる可能性はあります。
FFによる恩恵。居住性は向上
ボディサイズで注目は全高です。先代より67mmアップしたことで、ヘッドスペースが広がり快適な室内空間となっていることが予測されますね。さらに今回FF採用によって、全長は縮んだものの室内空間は逆に広がっています。例えばフロント座席は36mm、後部座席は64mmスペースが広がり快適になりました。
全高アップとFF化の恩恵は、それだけではありません。ラゲッジルームも、先代(420L・後部座席リクライニング時)より85L拡大。新型では505Lとなっています。なお後部座席は先代同様にリクライニングが可能ですし、40:20:40で分割前倒し可能。すべてのシートを前倒しすることで、積載量は最大1550Lにまで拡大します。
新型 X1 | 先代 X1 | 2シリーズ アクティブツアラー | アウディ Q3 | メルセデス・ベンツ GLA | |
---|---|---|---|---|---|
全長 (mm) | 4,439 | 4,485 | 4,350 | 4,400 | 4,417 |
全幅 (mm) | 1,821 | 1,800 | 1,800 | 1,830 | 1,804 |
全高 (mm) | 1,612 | 1,545 | 1,550 | 1,595 | 1,494 |
新型BMW X1のエンジン
用意されるエンジンは5種類。直列4気筒ターボエンジンをベースに、ガソリン2種類、ディーゼル3種類が用意されます(2015年10月にかけて徐々にラインアップされていくとのこと)。
2015年9月追記:9月3日、BMWは新型X1にエントリーグレードとなる1.5リッター直列3気筒ターボエンジンをラインアップに追加することを発表しました。新型パワートレインは、1シリーズや2シリーズに搭載されているエンジンと同様で、ガソリン・ディーゼルそれぞれが用意されるようです。グレード名はガソリン車がsDrive18i、ディーゼル車がsDrive16dとなっています。なお、最高出力や最大トルクは以下を参照ください。
ガソリンエンジン
新世代の2リッター直列4気筒ターボエンジン、1.5リッター直列3気筒ターボエンジンがラインアップされます。最高出力138psから231ps、最大トルクが220Nm〜350Nmと選択するパワートレインによって性能はかなりの開きがありますね。なお燃費は欧州複合モードで15.6〜19.6km/L。同じプラットフォームを使用するアクティブツアラーやグランツアラーとほぼ同じ数値となりました。
sDrive18i | sDrive20i | xDrive20i | xDrive25i | |
---|---|---|---|---|
排気量 (cc) | 1496 | 1998 | 1998 | 1998 |
エンジン | 直列3気筒ターボ | 直列4気筒ターボ | 直列4気筒ターボ | 直列4気筒ターボ |
最高出力 (ps) | 138 | 192 | 192 | 231 |
最大トルク (Nm) | 220 | 280 | 280 | 350 |
0-100km/h加速 | 9.7 | 7.7 | 7.4 | 6.5 |
最高速度 (km/h) | 204 | 225 | 223 | 235 |
|
19.6 | 16.9 | 15.9 | 15.6 |
ディーゼルエンジン
ガソリン同様に4種類のエンジンラインアップ。1.5リッター直列3気筒ターボ、2リッター直列4気筒ターボがベースで、最高出力は190ps〜235ps、最大トルクが330Nm〜450Nmとなっています。燃費は20〜25.6km/L。燃費とパワーのバランスが良い「sDrive18d」がX1の中でも主力となってきそうですね。なおトランスミッションは、6速MTと8速AT(ステップトロニック)が採用されます。ただ日本導入は…おそらくATだけでしょうね。
sDrive16d | sDrive18d | xDrive20d | xDrive25d | |
---|---|---|---|---|
排気量 (cc) | 1496 | 1995 | 1995 | 1995 |
エンジン | 直列3気筒ターボ | 直列4気筒ターボ | 直列4気筒ターボ | 直列4気筒ターボ |
最高出力 (ps) | 118 | 150 | 190 | 231 |
最大トルク (Nm) | 270 | 330 | 400 | 450 |
0-100km/h加速 | 11.1 | 9.2 | 7.6 | 6.6 |
最高速度 (km/h) | 190 | 205 | 219 | 235 |
|
25.6 | 24.4 | 20.4 | 20.0 |
新型BMW X1のインテリア
BMWトレンドを反映したエレガントなインテリア
奥行きとモダンな雰囲気を演出する「レイヤリング(複数の面を重ねる手法)」が採用されていたり、インパネなどのパネルに艶のあるブラックパネルが採用されていたりと、最近のBMWトレンドが反映されたデザインとなりました。もちろんナビゲーションシステム「iDrive(6.5インチディスプレイ)」やUSB/AUXソケットなども標準装備されています。
新型BMW X1のデザインライン・Mスポーツ
先代X1(E89)には「xLine」、「Sport」、そしてMスポーツが用意されていましたが、新型にも用意されるようですよ。
Sport
エクステリアは先代同様、ハイグロスブラックのキドニーグリルやエアインテーク、ブラック・シルバーを使ったアンダーボディプロテクションなどが装備されます。またインテリアでは、赤またはグレーのステッチ・アクセントが入ったブラックカラーのスポーツシートに、ハイグロスブラック、アルミトリムが用意されています。
xLine
エレガントさを全面に出したのがxLine。インテリアにはレザーとクロスを織り交ぜたシートやオークウッドのトリムなど、品のある仕立てとなっています。なおエクステリアにはマットシルバーバーのキドニーグリルを装備。
新型BMW X1の装備
安全装備と快適性がさらに向上
新型では最先端装備が多く導入されています。新しいBMWヘッドアップディスプレイや、ドライビングアシスタントプラス(衝突回避・被害経験ブレーキ、レーン・ディパーチャー・ウォーニング、ストップ&ゴー機能付クルーズコントロール)、「LEDヘッドライト」、PDC(パーク・ディスタンス・コントロール)やリアビューカメラなどの駐車支援システムなどが用意されています。これらは基本オプション装備ですが、日本ではいくつかが標準装備化されるかもしれませんね。
新型BMW X1の販売開始と価格
日本では2015年10月24日(土)販売開始、価格は417万円から!
日本での販売開始は24日からとなりました。導入されたモデルは3つで、1.5リッター直列3気筒ターボ搭載の「18i」、2リッター直列4気筒ターボの「20i」、「25i」となっています。価格はエントリーモデルの18iで417万円となっています。先代モデルが登場した際は363万円でしたから50万円ほどアップとなります。
ただ今回は先代ではオプション装備だったり、用意されていなかった「レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱防止システム)」、「ドライビング・アシスト(前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキ)」、「iDrive ナビゲーション・システム」、「LEDヘッドライト」、「BMW コネクテッドドライブ・スタンダード(BMW SOSコール/BMWテレコール)」などが”全車”標準装備となっています。価格としてはむしろお得になっていると考えてもいいでしょう。
モデル | エンジン | トランスミッション | 希望小売価格 |
---|---|---|---|
X1 sDrive18i | 1.5 リッター直列 3 気筒 DOHC | 7速AT | 417万円 |
X1 sDrive18ixライン | 445万円 | ||
X1 sDrive18iMスポーツ | 463万円 | ||
X1 xDrive20i | 2.0 リッター直列 4 気筒 DOHC | 8速AT | 495万円 |
X1 xDrive20ixライン | 514万円 | ||
X1 xDrive20iMスポーツ | 533万円 | ||
X1 xDrive25ixライン | 2.0 リッター直列 4 気筒 DOHC | 605万円 | |
X1 xDrive25i Mスポーツ | 627万円 |
新型BMW X1の主要装備
- PDC/パーク・ディスタンス・コントロール(リヤ、ビジュアル表示機能付)
- リヤ・ビュー・カメラ(予測進路表示機能付)
- ドライビング・アシスト
- レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)
- 前車接近警告機能
- 衝突回避・被害軽減ブレーキ
- BMW SOSコール/BMWテレサービス
- ドラインビング・パフォーマンス・コントロール(ECO PROモード付)
- サーボトロニック(車速感応式パワー・ステアリング)
- LEDヘッドライト(LEDハイ/ロービーム、LEDフロント・ターン・インジケータ、LEDスモール・ライト・リング)
- コンフォート・アクセス
- マルチファンクション・スポーツ・レザー・ステアリングホイール*1
- マルチファンクションMスポーツ・レザー・ステアリングホイール*2
- 40:20:40分割可倒式リヤ・シート
- アンダー・ラゲッジ・フロアの収納ボックス
- ストレージ・パッケージ: 12V電源ソケット(センター・コンソール後端、ラゲージ・ルーム内)、シートバック・ネット、収納ネット(ラゲージ・ルーム右側面)、フロント・シート下の収納スペースなど
- ライト・パッケージ: 照明付きバニティ・ミラー、アンビエント・ライト(フロント&リヤ)、リーディング・ライト(フロント&リヤ)、フロント・センター・コンソール、ストレージ・ボックス内ライト、アンビエント・ライト(フロント・ドア・トリム)、フットウェル・ライト(フロント&リヤ)
- 10.8インチ・ワイド・コントロール・ディスプレイ
- HDDナビゲーション・システム
- iDriveコントローラー(コントロール・ディスプレイ用、ダイレクト・メニュー・コントロール・ボタン、タッチ・パッド付)
インテグレイテッド・オーナーズ・ハンドブック - スピーチ・コントロール
- USBオーディオ・インターフェース
- ハンズフリー・テレフォン・システム
- ITSスポット対応DSRC車載器(ルーム・ミラー内蔵、ETC機能付)
- *1: スタンダード・モデル、およびxLineに標準装備。
- *2: M Sportに標準装備。
新型BMW X1の中古車価格相場
BMW X1の第1世代/第2世代の中古車価格についてはこちらので詳しく紹介しています。
ぜひチェックしてみてください!
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クリックで拡大できます。なおこちらのページ(BMW X1のオフィシャル写真集)にて、さらに多くの写真を公開中です。合わせてご覧ください。
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