ここ最近、7シリーズの「レーザーライト」やM4の「OLED(有機発光ダイオード)」など、ヘッドライトに関する新しい技術が次々に発表されていますね。車にとってヘッドライトは、ルックス面からも走行面からも非常に重要なパーツ。そこで本稿では、BMW・BMW MINIを中心に自動車業界のライト技術について調べてみましたよ。
ライティング技術
圧倒的な小ささと、明るさ「レーザーライト」
ヘッドライトのライティングでは、これまであったハロゲンやHID、LEDからさらに進化した「レーザーライト」が登場しています。レーザーライトとは、LEDにレーザー光を組み合わせたもの。LEDより照射距離で2倍、明るさで5倍という驚異的な性能を誇ります。しかも本体サイズは、LEDの1/100で済むのだとか。このレーザーライト、現状ではi8や7シリーズといったハイエンドモデルにのみの搭載となっていますが、今後はBMW、BMW MINIへと採用されていくのは間違いないでしょう。
色鮮やかなOLED
この他、ヘッドライトではOLED(有機発光ダイオード)も見逃せません。こちらはBMW M4で採用されたライティング技術で、発光体をわずか1,4mmの薄さで作成可能。これまでは寿命や発光効率の悪さが課題となっていましたが、これらの課題が解決され一気に市販化への道がひらけました。今後はこのOLEDを使って、いっそう表現が豊かになりそうですね。
制御技術
ここ最近で一気に進んだ制御技術
一昔前は前面を照らすだけだったヘッドライトですが、現在はさまざまな技術が導入されています。例えば交差点などで進行方向を照らしてくれたり、ハイビーム走行中に対向車が来れば自動的にロービームにしてくれたり。
こう聞くと「ハイビームにすることってあまりないから、別にいらないよ」と思う方もいるかも知れませんね。しかし、本来ハイビームはもっと積極的に使った方がいいのです。というのも、ハイビームを使えば安全性も大きく高まるからです。茨城県警察本部交通企画課の調べによれば、ハイビーム走行すれば、夜間に発生した歩行者死亡事故の半数は防げただろうとしています。
とは言え、ハイビームは対向車が来るたびにロービームに切り替える必要があったり、使いづらいのも確か。そのため「オートハイビーム」技術は、かなり注目されています。
オートハイビーム技術は、対向車や先行車を認識し照射範囲を自動制御しているわけですが、単に対向車が来たら自動でロービームに切り替えているだけではありません。例えば、マツダが1月にマイナーチェンジしたCX-5に採用した「アダプティブ・LED・ヘッドライト:ALH」では、前方を認識するカメラとLEDのライトを効果的に組み合わせています。これにより、照射範囲を左右合わせて8つのエリアに分けてLEDの点灯と消灯を制御し、対向車のいる方向のハイビームだけを消灯するというような制御を行っています。
また、トヨタでは同じようなシステムとして「アダプティブハイビームシステム(AHS)」を開発、クラウンやLEXUSの各モデルに導入しました。こちらのシステムでは、マツダのシステムのように部分的に消灯するのではなく、ヘッドライト内の遮光板を制御することで、対向車などへのハイビームを遮っています。その他、ハイビームとロービームの自動切り替えシステムはスバル レヴォーグや日産 スカイライン、ホンダ レジェンドなど多くの車種に普及しております。
BMWのライト技術
オートヘッドライトの先の世界を提示
こうしたライト技術の発展の中で、BMWは単なるオートハイビーム…ではなく、新たな未来を提示していますよ。最近発表されたBMW M4コンセプトで用意された「Concept Iconic Lights」などがその例です。このコンセプトでは、レーザーライトとハイビーム制御技術を組み合わせ…
- 600メートル先までを照射するハイビーム制御
- 歩行者への選択的なスポットライト照射
- カーナビと連動した、カーブなどでの照射方向の制御
- 車両前方へのアラートの表示
など、さらに進んだ機能を提案しています。
最後に
これまでの自動車におけるライトの歴史では、主に発光体の革新に主眼がおかれていましたが、これからはその発光体を活かした制御技術でも新たな発展を遂げようとしています。何年か後には、今のヘッドライトとは全く違ったもの…つまり自動車の顔が変わっていくということも起こりえるかもしれませんね。
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