- BMW 購入ガイド
- 掲載:2015/12/22 |
BMW3シリーズとライバル車を徹底比較(BMW3シリーズvsベンツCクラス・アウディA4・ジャガーXE)
目次
世界で最も売れているセダンのカテゴリー
BMW3シリーズは約50:50の理想的な前後重量バランスと後輪駆動が生み出す、BMWらしい「駆け抜ける歓び」を具現化したモデルとして、これまで1400万台以上が販売されています。3シリーズはプレミアム・スポーツ・セダンのセグメントにおいて、1975年に登場した初代3シリーズから世界的なベンチマークとされてきました。では、この3シリーズがベンチマークとなっているプレミアム・スポーツ・セダンセグメントに属するライバル車を紹介しましょう。やはり、まずBMWのライバルとして挙げられるのはメルセデス・ベンツCクラスです。Cクラスの前身である190シリーズの時代から3シリーズとは市販車だけでなく、レースシーンでもライバルとして火花を散らしてきました。Cクラスは同じFRの駆動方式を採用し、軽量化のためボディにアルミニウムなどを採用するなど走行性能に磨きを掛けています。
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同じドイツ車ではアウディA4もライバル車と言えるでしょう。3シリーズやCクラスがFRの駆動方式を採用しているに対して、アウディA4はクワトロと呼ばれるアウディ独自の4WDの駆動方式を中心にFFの駆動方式をラインナップしています。さらにもう1台、イギリスの名門ブランド、ジャガーがプレミアム・スポーツ・セダンに導入したのがXEです。ジャガーの新世代デザインとFRの駆動方式を採用したXEはスポーティさを全面に押し出していて、3シリーズを強く意識していることがわかります。かつてジャガーはXタイプでこのカテゴリーに参入したものの撤退しているだけに、今回のXEに掛ける思いは相当強いと思われます。BMW3シリーズはメルセデス・ベンツCクラス、アウディA4というドイツ車だけでなく、ジャガーXEというイギリス車からも強く意識されているモデルとなっています。
3シリーズとライバル車種のモデル概要
(写真左上:BMW3シリーズ 写真右上:メルセデス・ベンツCクラス 写真左下:アウディA4 写真右下:ジャガーXE)
セダン、ステーションワゴンやハッチバックなど多彩なラインナップ
2012年に日本に導入された現行型3シリーズ(F30)は、1975年に発表された初代から数えて6代目となるモデルです。先代の3シリーズ(E90)まで2ドアクーペもラインナップされていましたが、独立して4シリーズとなりました。そのため、現行型3シリーズ(F30)は4ドアセダンとステーションワゴンのツーリング、そして2013年6月に追加された5ドアハッチバックのグランツーリスモの3タイプをとなります。また、セダンにはハイブリッド車の「ActiveHybrid3」が設定され、幅広いニーズに応えるラインナップとなりました。
ライバル車を見てみると、2015年6月に発売されジャガーXEは4ドアセダンのみですが、2014年7月に登場したメルセデス・ベンツCクラスは4ドアセダンとステーションワゴン、そしてフルモデルチェンジを行っていない2ドアクーペと3タイプを設定しています。2008年3月に登場したアウディA4は4ドアセダンとアバントと呼ばれるステーションワゴンの2タイプを設定しています。このように、ドイツ車メーカーは、このカテゴリーに多彩なボディラインナップを用意し、ユーザーの様々なニーズに応えようという姿勢が伺えます。3シリーズは現行型からはクーペが4シリーズと独立していますが、セダン、ステーションワゴン、5ドアのグランツーリスモそして(4シリーズの)クーペと最も充実したラインナップとなっているのが特徴です。
ボディサイズ
BMW320i(8AT) | M・ベンツC200アバンギャルド(7AT) | アウディ2.0TFSIクワトロ(7AT) | ジャガーXE2.0ピュア(8AT) | |
---|---|---|---|---|
発売年月 | 2012年1月 | 2014年7月 | 2008年3月 | 2015年6月 |
全長×全幅×全高(mm) | 4645×1800×1440 | 4690×1810×1435 | 4720×1825×1440 | 4680×1850×1415 |
ホイールベース(mm) | 2,810 | 2,840 | 2,810(+136) | 2,835(+284) |
車両重量(kg) | 1,580 | 1,540 | 1,680 | 1,600 |
タイヤサイズ | 205/60R16 | 225/50R17 | 245/45R17 | 205/55ZR17 |
新車価格 | 483万円 | 534万円 | 554万円 | 477万円 |
3シリーズは日本に合わせて車幅を1800㎜に設定
続いてはBMW3シリーズとライバル車たちのボディサイズを比較してみましょう。ここではスタンダードとなる4ドアセダンで比較しています。まずは3シリーズセダン(320i)ですが、全長4645mm×全幅1800mm×全高1440mmで、ホイールベースは2810mmです。メルセデス・ベンツCクラスセダン(C200 AVANTGARDE)は、全長4690mm×全幅1810mm×全高1435mm。ホイールベースは2840mmと3シリーズと比べると若干ボディサイズが大きくなっており、長いホイールベースが室内空間の広さは有利に働きそうです。
アウディA4(2.0TFSIクワトロ)は、全長4720mm×全幅1825mm×全高1440mmでホイールベースは2810mmで全長が最も長いのが特徴です。最後はジャガーXE(ピュア2.0)ですが、こちらは全長4680mm×全幅1850mm×全高1415mmで、ホイールベースは2835mmです。ジャガーXEは他の3台に比べると全幅が広く、全高が低いワイド&ローなスタイリングをしていて、スポーティさを強調しています。
各車それぞれ特徴がありますが、ここで注目してほしいのが各モデルの全幅です。3シリーズが1800mm、Cクラスが1810mm、アウディA4が1825mm、ジャガーXEが1850mmと全車で50mmの差があります。3シリーズの1800mmは日本の立体駐車場を利用できるようにドアハンドルが専用設計となっています。わずか50mmの差と思うかもしれませんが、都市部での駐車場事情や狭い道での取り回しなど乗っていて使いやすさを感じてくるものです。こういった使用される国の特徴に合わせて仕様変更されているところに、BMWの心遣いを感じます。
エンジン
BMW320i(8AT) | M・ベンツC200アバンギャルド(7AT) | アウディ2.0TFSIクワトロ(7AT) | ジャガーXE2.0ピュア(8AT) | |
---|---|---|---|---|
エンジン種類 | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ |
総排気量(cc) | 1,998 | 1,991 | 1,984 | 1,998 |
最高出力(kW(ps)/rpm) | 135(184)/5000 | 135(184)/5500 | 155(211)/4300〜6000 | 147(200)/5500 |
最大トルク(Nm/rpm) | 270/1350〜4600 | 300/1200〜4000 | 350/1500〜4200 | 320/1750〜4000 |
JC08モード燃費(km/L) | 15.4 | 16.5 | 13.6 | 11.8 |
駆動方式 | FR(後輪駆動) | FR(後輪駆動) | 4WD | FR(後輪駆動) |
パワーと環境性能を両立した直列6気筒エンジンをラインナップ
続いては搭載されるエンジンについて比較してみましょう。現行型3シリーズ(F20)に用意されるエンジンは、最高出力が異なる2L直列4気筒DOHCガソリンターボを中心に、2L直列4気筒DOHCディーゼルターボ、3L直列6気筒DOHCターボ、そして 3L直列6気筒DOHCツインターボそして3L直列6気筒DOHCターボ+電気モーターのハイブリッドシステムの5種類がラインアップされています。ミッションは8速ATをメインに2L直列4気筒DOHCガソリンターボには6MT、3L直列6気筒DOHCツインターボには7速DCTが組み合わされます。注目は2015年8月に追加された340iラグジュアリー、340iMスポーツに搭載される新世代の3L直列6気筒DOHCターボでしょう。直列6気筒エンジンはスペース効率の悪さから、様々なメーカーが廃止してV型6気筒へと移行しました。しかし、BMWは直列6気筒の灯を消すことなく、さらに進化させています。従来の直列6気筒エンジンに比べて、最高出力で15kW(20ps)、最大トルクは50Nmを向上させながら、燃費性能も約10%改善するなどパワーとエコロジーを両立させたエンジンです。
これに対しCクラスは、1.6L直列4気筒DOHCターボ、2L直列4気筒DOHCガソリンターボ、2L直列4気筒DOHCディーゼルターボ、3LV型6気筒DOHCツインターボ、4LV型8気筒DOHCツインターボそして2L直列4気筒DOHCガソリンターボをベースとしたプラグインハイブリッド車が追加され、合計6種類のラインナップです。そして、アウディA4は2L直列4気筒DOHCガソリンターボをはじめ、3LV型6気筒DOHCスーパーチャージャー、4.2LV型8気筒DOHCツインターボの3種類。ジャガーXEは2L直列4気筒DOHCガソリンターボ、2L直列4気筒DOHCディーゼルターボそして3LV型6気筒DOHCスーパーチャージャーの3種類です。
多くのモデルで2L直列4気筒DOHCガソリンターボは最高出力の異なる仕様を用意するなど、中心となっているのは2L直列4気筒DOHCガソリンターボです。BMW3シリーズは最高出力が320iに搭載される135kW(180ps)仕様と330iに搭載される185kw(252ps)仕様に加えて、6MT仕様まで用意するこだわりを見せています。エンジンの種類ではメルセデス・ベンツが多いですが、3LV型6気筒DOHCツインターボや4LV型8気筒DOHCツインターボは1000万円オーバーの高額車に搭載されるエンジンです。中心価格帯となる500万〜700万円に3シリーズは様々なエンジンバリエーションを用意しています。
エクステリア
伝統のスタイルに最新技術を活かしたパーツにより新しさを融合
続いては、エクステリアデザインの違いを見てみましょう。現行型3シリーズ(F20)は、ショートオーバーハング(タイヤ外側からはみ出した車体が短いこと)+ロング・ホイールベースというBMWの伝統的なセダンのスタイルを受け継ぎながらも新しいデザインテイストを取り入れ、時代に左右されないデザインに仕上げられています。長く伸びたエンジンフードからはBMWの象徴であるキドニーグリルへと繋がる力強いラインが加わり、グリルを立体的に引き立てています。また、キドニーグリルの横に配置されるヘッドライトは2015年8月のマイナーチェンジで新世代のコロナ・リング・デザインを採用した「LEDヘッドライト」と「LEDフォグランプ」を全車に標準装備しました。精悍なフロントマスクを際立たせるともに、これまで以上にスポーティで洗練されたスタイリングを実現しています。
一方の、メルセデス・ベンツCクラスはロングボンネットとショートオーバーハングの組み合わせによる伝統的なスタイリングを採用。フロントグリルに配置されたメルセデス・ベンツの象徴となる「スリーポインテッドスター」など同社の伝統を活かしながらも、ダイナミックなラインを織りなすサイドボディなど斬新なデザインを採用しています。アウディA4はアウディのデザインアイコンであるフロントのシングルフレームが立体的になり、三次元的な力強さをもつボンネットや帯状に点灯するLEDポジションランプなどにより、未来的な雰囲気が漂っています。ジャガーはワイド&ローなボディに直線的なラインを加えることでスポーティさを強調したエクステリアデザインを採用しています。3シリーズはスポーティさと伝統的なセダンスタイルを見事に融合させたデザインを採用することで、見る人によって様々な印象を受けるデザインとなっています。
インテリア
(写真左上:BMW3シリーズ 写真右上:メルセデス・ベンツCクラス 写真左下:アウディA4 写真右下:ジャガーXE)
演出だけでなく、インテリアの基本からスポーティさを強調
そして今度はインテリアの違いです。現行型3シリーズ(F20型)はドライバー側に傾けられたセンターパネルなど、ドライバー中心にデザインされたコクピットは乗り込んだ瞬間、すぐにBMWだとわかります。長年、BMW車を乗り継いでいるオーナーにとっては、安心できるコックピットだと感じるインテリアですがiDriveや8.8インチワイドディスプレイを装着するなど時代とともに進化してきました。BMWのインテリアは人間工学に基づいたスイッチ類の配置を行っているため、初めての使用でも迷うことがないのも特徴と言えるでしょう。
一方、メルセデス・ベンツCクラスのインテリアはナッパレザーを採用したステアリングやシルバーメッキが施されたスイッチ類など上級モデル同様の質感を目指している空間で、居心地の良さを目指しているといえるのではないでしょうか。アウディA4はロングホイールベースと、クラス随一の大きなボディによって最大級の室内空間を実現しています。インテリアに使用されるパーツはレザー、ウッド、アルミニウムなどマテリアルにまでこだわり、エクステリアデザイン同様に、先鋭的なデザインとなっています。ジャガーXEはレザーを多用したスポーティなインテリアを採用。スイッチ類を減らし、操作性の良さも魅力の一つと言えるでしょう。スポーティさという点に置いてはジャガーと3シリーズが互角と言えますが、センターパネルまでドライバー側に傾けるといったBMWのドライバー重視の設計は見た目のスポーティさだけでなく、使い込んでいった際に改めて良さを感じる特徴でしょう。
価格
最後に価格を比べていきましょう。現行型3シリーズは320iSEの427万円からM3セダンの1104万円。メルセデス・ベンツCクラスはC180の427万円からAMG63Sの1325万円。アウディA4は2.0TFSIの467万円からRS4アバントの1317万円。ジャガーXEは2.0ピュアの477万円からXE Sの769万円となっています。どのモデルも売れ筋グレードは400万円後半から500万円中盤までとなっていますが、BMW3シリーズはスポーツ、ラグジュアリー、Mスポーツというデザインラインを用意していて、自分の好みにあわせてアレンジする楽しさそして選ぶ楽しさがあります。
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