- BMW 購入ガイド
- 掲載:2016/2/10 |
現行BMWとライバル(BMW2シリーズ vs アウディS1・フォルクスワーゲン・ビートル・フォード・マスタング)
目次
はじめに
1シリーズから、新たなシリーズとしてラインナップ
BMW初代1シリーズに設定されていた2ドアクーペ、ならびに2ドアカブリオレが、2011年に行われた1シリーズのフルモデルチェンジの際に独立、新たなシリーズとしてラインナップに加わったのがBMW2シリーズです。全長4500mmを切るコンパクトなボディサイズに3L直列6気筒をはじめとするハイパワーエンジンを搭載、駆動方式はFR(後輪駆動)を採用しています。さらに一部グレードには操る楽しさを満喫できるMT(マニュアル・トランスミッション)を用意するなど、2シリーズはクルマに趣味性と走りを求めるユーザーから大きな支持を得ています。
そんなコンパクト2ドアクーペ・カブリオレのライバルとなるクルマを探すのは非常に難しいですが、MTを操る楽しさ、そして趣味性の高さ、同じ価格帯という3つの視点で選んでみました。まずは、231psを発揮するハイパワーエンジンと6速MTを組み合わせたスポーツモデル「S1」をラインナップするアウディA1。そしてクーペのみならずオープンモデルのカブリオレを設定し趣味性が高いモデルとして人気が高いフォルクスワーゲン・ザ・ビートル。性格や趣は違うものの2ドアクーペとして価格帯がかぶるフォード・マスタングを挙げてみました。いずれも国内では人気上昇中のクーペですが、それらのライバル車とBMW2シリーズを比較していきましょう。
モデル概要
(写真左上:BMW2シリーズ 写真右上:アウディS1 写真左下:VWビートル 写真右下:フォードマスタング)
クーペに加え、カブリオレをラインナップ
欧州などでは2013年、日本では2014年から販売を開始したBMW2シリーズ(F22)は、2ドアクーペと4人乗りのカブリオレをラインナップしています。中でもBMWのレース部門を担うBMW M社がチューニングした「M235iクーペ」は往年のBMWのスポーツセダン「2002」をイメージするモデルとして強いインパクトを与えています。一方、ライバル車たちはというと、アウディA1は2011年に国内導入されました。プレミアムコンパクトハッチという位置づけで当初、3ドアのみで販売されていたA1は、2012年に5ドア仕様のスポーツバック、2014年にはスポーツ仕様のS1が追加設定されました。フォルクスワーゲン・ザ・ビートルは1999年から国内販売が開始された「ニュー・ビートル」の後継モデルとして2012年から国内での販売が開始されました。1938年に登場したフォルクスワーゲン・タイプ1、通称ビートルを現代に甦らせたクルマとして人気ですね。2013年には電動ソフトトップを装備するオープン仕様のカブリオレが追加設定されています。そして「スペシャリティーカー」の元祖として初代が1964年に登場したフォード・マスタングは、6代目となる現行モデルが1部グレードのみですが、2015年から販売を開始しています。新型マスタングの本命といえる歴代初の右ハンドル仕様+V8エンジン搭載車の詳細は間もなく発売予定です。国産のクーペモデルが少なくなった現在、このカテゴリーでは輸入車が目立つ存在となっていますが、その中でもコンパクトながらスタイリッシュなクーペスタイルのボディ、そしてエンジンラインナップが充実しているBMW 2シリーズの存在は大きいといえるでしょう。
ボディサイズ
BMW220iクーペ スポーツ(8AT) | アウディS1(6MT) | VW ザビートルターボ(6AT) | フォードマスタング(6AT) | |
---|---|---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4440×1775×1420 | 3990×1740×1425 | 4270×1815×1495 | 4790×1920×1380 |
ホイールベース(mm) | 2,690 | 2,465 | 2,535 | 2,720 |
車両重量(kg) | 1,450 | 1,360 | 1,380 | 1,660 |
トランク容量(L) | 390 | 210 | 310 | 382 |
発売年月 | 2014年2月 | 2014年11月 | 2012年4月 | 2014年11月 |
新車価格 | 465万円 | 423万円 | 339万円 | 465万円 |
全長4500mmを切るボディサイズが特徴
続いて、BMW 2シリーズとライバル車のボディサイズを比較していきましょう。2シリーズクーペ(M235iクーペ)は、全長4470mm×全幅1775mm×全高1410mm、ホイールベース2690mmです。次にアウディS1ですが、全長3990mm×全幅1740mm×全高1425mm、ホイールベース2465mmと2シリーズと比べるとひと回り小さいボディサイズとなります。また、フォルクスワーゲン・ザ・ビートル(ベースモデル)は、全長4270mm×全幅1815mm×全高1495mm、ホイールベース2535mmで、2シリーズより25mmワイドで1800mmを超える全幅となっています。この全幅では日本の道路事情では取り回しに気を遣うことがあるかもしれません。最後にフォード・マスタングですが、全長4790mm×全幅1920mm×全高1380mmで2シリーズよりかなり大柄なボディを採用しています。見た目は迫力ありますが、1900mmを超える全幅は駐車するときなど戸惑うースが多いのではないでしょうか。趣味性が高いクーペとはいえ、国内、とくに都市部では駐車場環境や狭い道での取り回しの良さが重視されるのは間違いありません。そういう意味では取り回しが良いサイズで居住性にもこだわっているBMW 2シリーズのボディサイズは国内で使用することを考えると適切な大きさと言えるでしょう。
エンジン
コンパクトなボディに直6エンジンを搭載
では、搭載されるエンジンはどう違うのか比較してみましょう。BMW 2シリーズに用意されるエンジンは、2L直列4気筒ターボと、ハイパフォーマンスモデルのM235iクーペに搭載される3L直列6気筒ターボの2種類です。とくに3Lエンジンは最高出力326psを発揮し、0から100km/hをわずか5.1秒で加速します。アウディA1は1L直列3気筒ターボをはじめ、1.4L直列4気筒ターボ、スポーツモデルS1に搭載される2L直列4気筒ターボが設定されています。最高出力231psを発揮する2Lターボエンジンを搭載したS1は6速MTとフルタイム4WDシステム「クアトロ」を組み合わせ0から100km/hをM235iクーペに迫る5.8秒で加速します。フォルクスワーゲン・ザ・ビートルは1.2L直列4気筒ターボ、2L直列4気筒ターボの2タイプが用意されています。最高出力211psを発揮する2Lターボエンジンには6速DSG(DCT/デュアル・クラッチ・トランスミッション)が組み合わされスポーティな走りを可能としました。最後にフォード・マスタングですが、314psを発揮する2.3L直列4気筒ターボのみをラインナップしています。トランスミッションも電子制御6速ATのみとなっていますが、今後、本国で用意されているV8エンジンが国内にも導入予定となっています。この中で唯一の6気筒、しかもスムーズな回転が魅力な直列6気筒エンジンを搭載している2シリーズには、BMWファンだけではなく走りを重視するユーザーにとって注目ポイントと言えます。
BMW220iクーペ スポーツ(8AT) | アウディS1(6MT) | VW ザビートルターボ(6AT) | フォードマスタング(6AT) | |
---|---|---|---|---|
エンジン種類 | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ |
総排気量(cc) | 1,997 | 1,984 | 1,984 | 2,260 |
最高出力(kW(ps)/rpm) | 135(184)/5000 | 170(231)/6000 | 155(211)/5300〜6200 | 231(314)/5500 |
最大トルク(Nm/rpm) | 220/1,250〜4,500 | 370/1,600〜3,000 | 280/1,700〜5,200 | 434/3,000 |
JC08モード燃費(km/L) | 16.7 | 14.4 | 13.4 | – |
駆動方式 | FR(後輪駆動) | 4WD | FF(前輪駆動) | FR(後輪駆動) |
タイヤサイズ | 225/45R17 | 225/35R18 | 235/45R18 | 255/40R19 |
エクステリア
伝統的でアグレッシブなデザインを採用
続いて、エクステリア・デザインの違いを見ていきましょう。力強いホイールアーチやフロント・エアインテーク(空気取り入れ口)がアグレッシブな印象を演出する2シリーズ。国内導入時、1968年に登場したスポーツセダン「2002」を彷彿させる広告展開を行っていましたが、まさにBMWの伝統的なショートオーバーハング(前後のタイヤ外側からボディの先端までが短いこと)+ロング・ホイールベースを採用しています。アウディA1はハッチバックですが、とくに3ドアモデルはまるでクーペのようなスポーティエクステリア・デザインを採用しています。スポーツ仕様のS1は、フロントに設けられたエアインテーク、専用バンパー&ディフューザーなどで走りの高いポテンシャルを感じさせるエクステリアに仕立てられました。
「どこから見てもビートル!」…そんなイメージを踏襲しているのがフォルクスワーゲン・ザ・ビートルのエクステリア・デザインです。先代モデルのニュー・ビートルが、ファンシーなエッセンスを取り入れていたことに比べ、ザ・ビートルは全高を低くし全幅を広げたロー&ワイドなスタイリングは、カワイイだけでなく、格好良さにもこだわっているように感じます。そしてフォード・マスタングも初代モデルのイメージを踏襲しながら、それを現代風にモディファイしたエクステリア・デザインを採用しています。ロングノーズ・ショートデッキ(フロントの長いエンジンルームと短いキャビンスペース)というプロポーション、逆スラントノーズ(フロントの上部が前に突き出たデザイン)のフロントマスク、3連のリアコンビネーションランプなど伝統的なスタイルはひと目見てマスタングとわかるものとなっています。いずれも個性的で魅力あるエクステリアですが、古典的ながらもエレガントとスポーティを両立している2シリーズを好むユーザーは少なくなさそうです。
インテリア
(写真左上:BMW2シリーズ 写真右上:アウディS1 写真左下:VWビートル 写真右下:フォードマスタング)
ドライバーが運転に集中できるように考えられたインテリア
さらにインテリアデザインを比較していきましょう。他のモデル同様にBMWの伝統的なタイトでクルマと一体感を感じられ、ドライバー中心に設計されているのがBMW 2シリーズのインテリアです。ドライバー側に傾斜しているセンターコンソール、ドライバーが見やすい位置にレイアウトされたコントロール・ディスプレイなど運転に集中できるインテリアデザインは、運転を楽しむユーザーに必要不可欠なものと言えます。一方の小さな高級車を目指したアウディA1のインテリアは高い質感が特徴です。オプションを含む数多くの装備からオーナーの好みでカスタマイズできるのが大きな特徴でしょう。またS1はサポート性の高いスポーツシートを標準装備するなど、スポーティにこだわったインテリアとなっています。ボディカラーと同色にペイントされたパネルが特徴のインテリアデザインを採用したのがザ・ビートルです。エクステリア同様、ビートルを思わせるデザインに仕立てられましたが、高い機能を併せ持つインテリアとして設計されているのが特徴です。そして航空機のコックピットをイメージした左右対称・水平基調のインパネを採用したのがフォード・マスタングです。50年の歴史を誇る伝統的なインテリアデザインを採用しながらも、モダンで操作性に優れたインテリアデザインを実現しています。
価格
220iクーペ・スポーツは465万円から
最後に価格を比較してみましょう。2シリーズは220iクーペ・スポーツの465万円からM235iクーペ(8速AT)の627万円。アウディA1は1.0TFSIの249万円からS1スポーツバックの443万円。フォルクスワーゲン・ザ・ビートルはベースモデルの234万円からカブリオレの395万8000円。フォード・マスタングは50 Years Editionの465万円。車両本体価格はライバル車たちがリーズナブルに思えますが、性能や車格を見た場合には2シリーズの価格が決して高くないといえるでしょう。
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