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- 掲載:2016/2/16 |
BMW新旧比較 7シリーズ(旧型[F01/F02/F03/F04])と(現行型[G11/G12])を比較
目次
はじめに
1977年に初代が登場して以来、BMWのフラッグシップモデルを務めるのがBMW 7シリーズです。2015年に登場した現行のBMW 7シリーズ(G型)は6代目となりますが、4代目7シリーズには水素自動車が、そして先代7シリーズ(F型)にはハイブリッド車が設定されるなど、7シリーズには常にBMWの誇る最先端テクノロジーと最新技術が搭載されてきました。6代目の現行型(G11/G12)も目に見える部分、見えない部分に最新テクノロジーが満載です。例えば、ボディの骨格には鉄やアルミに加えて、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用、軽量化と高剛性を両立させています。また、自動駐車システムや手の動きでカーナビなどを操作できるなど、利便性がさらに向上しました。そんな新しい魅力が一杯の現行型BMW 7シリーズですが、ここでは先代からどのように発展したのかを中心に新旧比較を行いましょう。
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BMW7シリーズの歴史
3つの異なる走行が楽しめるダイナミック・ドライブ・コントロールを初搭載
メルセデス・ベンツSクラスに対抗すべく、ビックシックスと呼ばれる直列6気筒エンジンを搭載し1977年に登場したのが初代BMW7シリーズ(E23)です。その後、1986年に2代目(E32)、1994年に3代目(E38)、2001年に4代目(E65、E66、E67、E68)とへ進化してきました。4代目には世界初となる水素自動車の市販モデル「ハイドロジェン7」が限定生産されました。ハイドロジェン7は760iが搭載するV型12気筒エンジンを液体水素とガソリンの両方が使用できるバイフューエル型に改良したクルマで、水素燃料だけで航続距離は200km程度可能(ガソリンと合計で700km)でした。燃料の水素が普及していない時代だったので、水素だけでなくガソリンも使用できるというのは非常に実用的でBMWの先見の明を感じます。そして5代目となる先代モデル( F01/F02/F03/F04)は2009年に登場し、同年に国内導入が開始されました。冒頭で述べたハイブリッド車が追加されただけでなく、インテグラル・アクティブ・ステアリングと名づけられた四輪操舵機構、スイッチを押すだけで「ノーマル」、「スポーツ」、「スポーツ・プラス」の3つの異なる走りが楽しめるダイナミック・ドライブ・コントロールなど新機能を搭載。BMWが提案するあらたな高級車を具現化したモデルとして高い評価を得ることになりました。
軽量ボディ構造を採用し100kg以上軽量化された新型BMW7シリーズ
2015年10月、国内への導入が開始されたのが現行7シリーズ(G11/G12)です。ノーマル、ロングと全長とホイールベースの異なる2種類のボディをラインナップするBMWのフラッグシップモデルという立ち位置はそのままに、先代モデルから更なる進化を遂げました。そのなかでも注目したいのが、先代モデルと比べ最大130kgも大幅に軽量化されたボディでしょう。BMW Efficient Lightweight (BMW エフィシェント・ライトウェイト)コンセプトと呼ばれる軽量ボディ構造は、アルミニウム合金とスチールに加え、カーボン・ファイバー強化樹脂(CFRP)も採用するなど、車両構造全体を従来から大幅に見つめ直し最適化されています。しかも、BMW伝統の前後約50:50の重量配分はそのままに、新基準のねじれ剛性、さらなる低重心化を実現しました。搭載された新技術はこれだけでありません。コントロールシステムが横揺れを安定させ、コーナーや直線走行時のボディの傾きを最小限に抑えるとともに、フロント・ウインドーに設置されたステレオ・カメラが検知した路面の情報を元に、継続的にサスペンションの調整を行うエグゼクティブ・ドライブ・プロなど、軽量ボディとともに現行モデルは見えない部分にまで新技術を惜しげもなく搭載しています。
BMW新旧7シリーズ ボディ&エクステリアの違い
BMW7シリーズは新旧モデルでボディサイズはほぼ変わらず
では新旧7シリーズの比較を始めていきましょう。まず、ボディサイズの違いです。先代のノーマルホイールベース(F01)は全長5080mm×全幅1900mm×全高1475mm、ホイールベース3070mmと堂々たるボディを採用していました。一方、現行型のノーマルホイールベース(G11)は全長5110mm×全幅1900mm×全高1480mm、ホイールベース3070mmで、先代モデルとほぼ同じボディサイズとなっています。ではロングホイールベースはどうでしょう。先代のロングホイールベース(F02)は、全長5220mm×全幅1900mm×全1485mm、ホイールベース3210mm。これに対して現行モデルのロングホイールベース(G12)は全長5250mm×全幅1900mm×全高1485mm、ホイールベース3210mmとなり、こちらもサイズはほぼ変わっていません。そもそも先代モデルが居住性やラゲッジ容量になんら問題ないサイズを有していたことや、高級セダンといえども燃費や環境問題に対応するためには、ボディの大幅な拡大は必要なかったと考えられます。一方、先代からサイズが変わらなかったことで都市部での取り回しやBMWのテーマである「駆け抜ける歓び」が体感しやすくなっているのは間違いありません。
キドニーグリルが大型化された現行型7シリーズ
続いてエクステリアの違いを見ていきましょう。先代と比較して、現行BMW7シリーズ(G11/G12)ではキドニーグリルと呼ばれるフロントグリルが大型化されました。キドニーグリルには空気の流入量を制御するアクティブ・エア・ストリームが採用されています。フロントグリルから繋がるようにデザインされ、BMWの伝統的な丸目をイメージしたLEDヘッドライトでクルマのワイド感を強調しているのも特徴といえるでしょう。また、ボディのサイドで目立つのがショルダーラインです。クルマの下半身となるアンダーボディ部と居住空間となるキャビンの境目となるこのラインは、厚みがあるもののドアハンドルをうまくライン内に納めることでボディにうまく溶け込ませる処理がなされています。この他、先代から踏襲した水平基調で仕上げられシルバーモールが水平に入ったリアテールランプ、先代よりも低く見えるルーフなど、一見すると先代と似ていると感じる部分にも工夫が凝らされています。現行モデルのエクステリアデザインは高級車のラグジュアリー感や重厚感はそのままに、スポーティかつエレガントの要素を強調したものになっていました。
現行型740i(G11) | 現行型740iL(G12) | 先代740i(F01) | 先代740Li(F02) | |
---|---|---|---|---|
全長 | 5,110mm | 5,250mm | 5,080mm | 5,220mm |
全幅 | 1,900mm | 1,900mm | 1,900mm | 1,900mm |
全高 | 1,480mm | 1,485mm | 1,475mm | 1,485mm |
ホイールベース | 3,070mm | 3,210mm | 3,070mm | 3,210mm |
車両重量 | 1,880kg | 1,980kg | 1,950kg | 1,970kg |
トランク容量 | 515L | 515L | 500L | 500L |
新旧BMW7シリーズのインテリアの違い
手の動きを認識し各種機能を制御
ではインテリアはどのように変わっているのでしょうか。ひと目見てBMW、かつ7シリーズのインテリアとわかる水平基調のデザインを採用しているのが現行7シリーズ(G11/G12)です。フラッグシップモデルとして上質な素材を惜しげなく使用しているところは従来通りですが、LEDの室内灯やスタイリッシュなステアリングホイールで洗練されたインテリアになっているのが先代と大きく違うところでしょう。また、リアシートに座りながらエアコンや各種エンタテインメントが操作できる「BMWタッチ・コマンド」、コントロール・ディスプレイに向かってあらかじめ設定した手の動きを認識し各種機能を制御する「BMW ジェスチャー・コントロール」など、最先端の装備を採用していることも忘れてはいけません。
新旧BMW7シリーズのエンジンの違い
ニューBMW7シリーズのエンジンは燃費が大きく向上
搭載されているエンジンについて、新旧モデルを比較してみましょう。先代は国内販売当初、3L直列6気筒ツインターボと4.4L V8ツインターボが用意され、その後、6L V12気筒、さらに4.4L V8エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド仕様が追加されています。一方、現行モデルに用意されているのは3L直列6気筒ツインターボエンジンと4.4L V8ツインターボ。いずれも先代と同じ排気量、種類のため同じエンジンかと思えますが3LエンジンはN55B30AからB58B30Aへ、4.4Lエンジンは先代と同じですが大幅にリファインされ、エンジン・オート・スタート/ストップ機能の採用などを合わせ燃費の向上を実現しました。また先代にラインナップされていたハイブリッド仕様「アクティブハイブリッド7」に変わり、欧州ではプラグインハイブリッド仕様の設定があります。モーターのみで最高時速120km/hでの走行を可能としているプラグインハイブリッド仕様の国内導入は2016年中といわれています(2シリーズ、3シリーズは2016年春の販売開始)。
現行型740i(G11) | 現行型740iL(G12) | 先代740i(F01) | 先代740Li(F02) | |
---|---|---|---|---|
エンジン | 直列6気筒DOHCターボ | 直列6気筒DOHCターボ | 直列6気筒DOHCターボ | 直列6気筒DOHCターボ |
総排気量 | 2,997cc | 2,997cc | 2,979cc | 2,979cc |
最高出力 | 240kw(326ps) | 240kw(326ps) | 235kw(320ps) | 235kw(320ps) |
最大トルク | 450N・m(45.9kg-m) | 450N・m(45.9kg-m) | 450N・m(45.9kg-m) | 450N・m(45.9kg-m) |
タンク容量 | 78L | 78L | 80L | 80L |
JC08モード燃費 | 12.2km/L | 12.2km/L | 12.1km/L | 12.1km/L |
新旧BMW7シリーズ グレードと価格の違い
先代とくらべ選択幅が広がった
最後にグレードですが、先代(F01/F02/F03/F04)が、3Lエンジン搭載車の「740i」とロングボディの「740Li」、4.4Lエンジン搭載車の「750i」とロングボディの「750Li」、ハイブリッド仕様の「ActiveHybrid 7」とロングボディの「ActiveHybrid 7L」、そして6Lエンジンを搭載した「760Li」が設定されていました。対して現行型(G11/G12)は3Lエンジン搭載車の「740i」、ロングボディの「740Li」、4.4Lエンジン搭載車「750i」、ロングボディの「750Li」それぞれにスタンダードとスポーツグレードのM Sportが設定されています。価格は740iの標準ボディが1197万〜1268万円、ロングボディの740Liが1326万〜1412万円。750iの標準ボディが1485万〜1537万円、ロングボディの750Liが1649万〜1701万円となっています。先代より自分好みのグレードを選択する幅が広がったことが大きな違いといえますね。
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