
はじめに
BMWが誇る最強・最速のスポーツセダン
BMW M社はサーキットで培ったテクノロジーを市販車にフィードバックし、BMWの掲げる「駆け抜ける歓び」の頂点に誘うMシリーズを製造しています。1985年にツーリングカー参戦車として初代M3を世に送り出したBMW M社が、世界最速の4ドアセダンとして初代M5を1985年に販売開始(日本導入は1987年)しました。その後30年の間途切れることなく、M5はBMWが誇る最強・最速の4ドアセダンとして君臨しています。現在は2011年7月に導入された5代目M5(F10)まで進化しています。今回の中古車徹底購入ガイドでは、5代目M5(F10)の中古車の増加によって値頃感の出てきた2004年11月に4代目M5(E60)にフォーカスを当てます。
BMW M5 中古車検索(掲載数国内最大級! BMWの中古車が8500台以上)
4代目 BMW M5(E90)のモデル変遷
BMW史上最強の新開発V10エンジンを搭載
4代目 BMW M5(E90)は2004年11月に日本に導入されました。クリス・バングルが手がけた5シリーズ(E60)をベースとした4代目M5(E60)は、3代目M5(E39)と比べると、エクステリアはおとなしい印象を受けます。ボディサイズは全長4870mm×全幅1845mm×1470mmで、3代目M5(E39)に比べて全長が+35mm、全幅が+45mm、全高が+35mm拡大されています。ボディサイズが大きくなった4代目M5(E60)の注目ポイントは搭載されているエンジンにあります。4代目M5(E60)にはF1で培った技術をフィードバックしたBMW初の新開発5L V型10気筒DOHCエンジンが搭載されました。3代目M5(E39)は5L V型8気筒DOHCエンジン、そして5代目M5(F10)が4.4L V型8気筒DOHCツインターボエンジンを搭載しています。4代目M5(E60)は歴代モデルの中で唯一V型10気筒エンジンを搭載した貴重なモデルなのです。3代目M5(E39)より107psもパワーアップし、当時BMWのエンジンとしては最強のスペックでした。組み合わされるミッションは2ペダル7段MTのSMGで、スポーツモードではドライバーがステアリング上のシフトレバーかシフト・パドルで変速操作を行うことも可能です。駆動方式はFR(後輪駆動)のみで、ボリュームアップしたボディに収められるリア285/35ZR19という極太サイズのタイヤによって507psのパワーを路面に伝えます。そしてレザーを多用した専用インテリアは3色のカラーが選べ、ヘッドアップディスプレイも装備。電子制御を駆使した安全装備も充実しており、高次元の走行性能と同時に、プレミアムセダンとしての性格も併せ持っていました。

マイナーチェンジによって内外装を変更
4代目M5(E60)は2007年6月にマイナーチェンジが行われます。エクステリアデザインをより滑らかなライン構成とするとともに、ヘッドライトにクリアガラス、ターンインジケーターやテールランプにクリアレンズが採用されました。また同時にオプションとしてキーを使わずにドアを解錠し、エンジンを始動させることができるコンフォートアクセスなども追加されています。本国では2007年にステーションワゴンのM5ツーリング(E61)も追加されましたが、こちらは日本へ正式導入されることはありませんでした。
BMW M5(E60)ボディサイズ・車両重量
グレード名 | 生産期間 | 全長 | 全幅 | 全高 | 車両重量 |
---|---|---|---|---|---|
M5 | 2004年11月〜2007年5月 | 4,870mm | 1,845mm | 1,470mm | 1,880kg |
2007年6月〜2010年3月 | 4,870mm | 1,845mm | 1,470mm | 1,880kg |
BMW M5(E60)エンジンスペック
グレード名 | 搭載エンジン | 最高出力 | 最大トルク | JC08モード燃費 |
---|---|---|---|---|
M5 | 5LV型10気筒DOHC | 373kW(507ps) | 520Nm(53kg-m) | – |
5LV型10気筒DOHC | 373kW(507ps) | 520Nm(53kg-m) | – |
BMW M5(E90)の中古車情報

台数の限られたプレミアムカーは1台1台じっくりと検討を
BMWの数あるモデルの中で人気の高いM5ですが、デビュー時に1000万円を超えていた高額車なので、中古車として流通しているのはわずか47台です(2016年2月現在)。その中で4代目M5(E60)は20台となっています。新車当時の価格はデビュー当時1290万円で最終的には1410万円まで値上がりした4代目M5(E60)ですが、最新の中古車の平均価格は325万円付近となっていて、新車時の3分の1で手に入れることができます。それでは年式を見てみましょう。2005年から2007年までが6台ずつで、2008年が2台。2009年式以降の中古車は流通していません。それでは、年式ごとの価格帯を調べてみましょう。2005年式は250万~298万円、2006年式は258万~357万円。2007年式は318万~398万円、2009年式は500万円となっています。それでは走行距離はどうなっているのでしょうか。最も多いのが5万~7万kmで8台、そして7万~9万kmが5台と約70%を占めています。中には3万km以下という中古車もありますが、400万円以上と高額になっています。走行距離5万km以上が中心と聞くと、不安に感じるかも知れません。しかし、初年度登録から9~11年経過している中古車なので、年式相当か若干少なめと言えます。消耗品はキチンと交換されている上、しっかりと走っている車ならコンディションは良好なことが多いでしょう。ボディカラーは白が最も多く、シルバー、黒の順番です。それでは4代目M5(E60)の中古車をまとめてみましょう。年式は2005~2007年、走行距離は5万~9万km、予算は400万円以下というのがボリュームゾーンとなります。この条件で検索してみましょう。

消耗品であるクラッチ交換済みなら購入後の出費は抑えられる
年式は2005~2007年、走行距離は5万~9万km、予算は400万円以下という条件で4代目M5(E60)の中古車を検索してみると13台ヒットしました。価格帯は250万~398万円となっています。走行距離を5万km以上すると、300万円以下で購入することができます。ただし、すでに初期モデルは登場から10年を超え、コンディションの判断が購入後の出費に大きく関わってきます。特に4代目M5(E60)に採用されている2ペダルMTのミッションは、トラブルがあれば高額な出費が避けられないため、すでにクラッチ交換済みの中古車も選ぶことで、購入後の出費を抑えることもできます。今後大きく中古車相場が変動したり、流通量が変化したりすることは考えにくい車種ですから目先のものに飛びつかず、じっくりと吟味することが大切です。
- 関連記事
- Related Articles
- BMW X6M (F16) | 2014年〜
- BMW X5M (F15) | 2014年〜
- BMW M4(F82)徹底購入ガイド
- BMW M3(F80) 徹底購入ガイド
- BMW M2(F87)徹底解説
- BMW初のアメリカ人チーフデザイナー、クリス・バングル
- 変わらないデザイン、全モデルに採用されているキドニー・グリルとは?
- BMWが前後重量を50:50にこだわるワケとは?
- BMW伝統のロング・ホイールベース&ショート・オーバーハング
- BMWが、FR(後輪駆動)にこだわったクルマづくりをする理由とは
- BMW 全シリーズカタログ
- BMW 中古車検索サービス
- BMW 全シリーズ購入ガイド
- BMWの基礎知識
- BMWニュース
- BMWニューモデル情報
【BMW・ミニへの買い替えをご検討中の方へ】
◆カンタン45秒で一括査定!営業電話ラッシュはありません!!
BMW・ミニへお乗り換えを検討中の方は、一度MOTA車買取で一括査定してみませんか? 面倒だからといって、言われるがまま下取りに出してしまうと損をしているかも!? また、好条件の値引き額を提示されたとしても、実は下取り額も込みで、結局値引き・下取り額ともに大したことなかったなんてこともあります。 MOTA車買取ならしつこい営業電話はなし、高額査定店のみで交渉を進めることができるので、現在お乗りのお車を高値で売却できる先を最小限の手間で見つけられます!
◆MOTA車買取が選ばれる3つの理由!
1.高額査定の買取店と交渉
引越しや車などの一括査定で、申込直後の電話ラッシュにうんざりしたことはありませんか? MOTA車買取なら、高額査定の3社(最大)とやりとりするだけ。 概算査定額を確認後、他に気になる買取店があれば、追加でチョイスすることができます。
2.査定額が出るまでネットで完結
一般的な車一括査定は「実車を見ないとわかりません」ということもしばしば。MOTA車買取なら、申し込んだ翌日18時に概算査定額がWEB上に表示されます。
3.申込み翌日に最大10社以上を一斉比較
最大10社以上の買取店が直接査定してくれるので、高額で買い取ってくれる会社がひと目で分かります。
シェア
あなたにオススメの記事
この記事へのコメント
制作・協力

CLUB CARS 編集部
CLUB CARS編集部です。これから車を購入する人のための入門記事や購入した後、カーライフをもっと楽しめるようカスタムやメンテナンス、洗車などの記事を取材、掲載していきます。ご意見ご感想などございましたら、ページ下部の「お問い合わせ」よりご連絡をお願いします。
CLUB BMW / MINIの更新情報を配信中
いつも「CLUB BMW」、「CLUB MINI」をご覧いただきありがとうございます。Facebook、Twitter、Google+ にて更新情報を常時配信しています。次期モデルなどのスクープは、いち早くソーシャルメディアで情報発信しますので、是非フォローしておいてくださいね。
RSS Feed をご希望の方はこちら(クラブビーエム、クラブミニ RSS)。