はじめに
FF(前輪駆動)のシャシーを採用。広い室内空間が特徴の新世代ファミリーカー
2016年1月にトップモデルであるM2クーペが発表されて、注目を集めているBMW2シリーズ。この2シリーズには2つのモデルラインアップがあるのはご存じでしょうか。まずは1シリーズから独立し2014年2月から日本に導入された2シリーズクーペ(F22)とカブリオレ(F23)。そしてBMWブランド初のFF(前輪駆動)採用車として2014年12月より日本に導入された5人乗りハイトワゴンの2シリーズアクティブツアラー(F45)と2015年6月より導入された7人乗りのグランツアラー(F46)です。同じ2シリーズというカテゴリーとなっていますが、クーペ/カブリオレはBMW伝統のFR(後輪駆動)を採用し、FF(前輪駆動)採用のアクティブツアラー(F45)、グランツアラー(F46)とは全く異なるモデルです。今回の中古車購入ガイドは日本導入から1年が経過し中古車の流通台数が増加している2シリーズアクティブツアラー(F45)に注目し、現在の中古車相場の状況や魅力について紹介しましょう。
BMW 2シリーズアクティブツアラー 中古車検索(BMWの中古車が8500台以上)
BMW2シリーズ アクティブツアラー(F45)のモデル変遷
2シリーズ アクティブツアラー(F45)はBMW初のFF車として登場
BMW2シリーズアクティブツアラー(F45)は2014年10月に発表され、12月より日本に導入されました。2シリーズアクティブツアラーはBMWらしいスポーティな走行性能と広々とした室内空間。そして高い機能性を兼ね備えたBMW初のコンセプトである「スポーツ・アクティビティ・ツアラー(SAT)」です。2シリーズアクティブツアラー(F45)は高い走行性能と広い室内空間を両立させるためにMINIブランドのハッチバックモデル(F55/F56)のシャシーを流用し、BMW初のFF(前輪駆動)の駆動方式を採用しているのが特徴です。ボディサイズは全長4350mm×全幅1800mm×全高1550mm(218d)と、全幅と全高を一般的な機械式の立体駐車場に対応したサイズに収めるなど、日本での使い勝手を考慮していることが伺えます。FF(前輪駆動)車はエンジンを横に置くレイアウトによって最小回転半径が大きくなりがちで、コンパクトなボディでも車庫入れ時などの取り回しがしづらいことがあります。しかし、2シリーズアクティブツアラー(F45)は16インチ、17インチという大径ホイールを装着しているものの、前後のトレッド(クルマの中心から左右のホイールまでの距離)が1560mm(Mスポーツは1555mm)と広くなっているため、最少回転半径は5.5mと取り回しの良さが目立ちます。ラゲッジスペースは5人乗車時で468L、リアシートを折りたたむと3倍以上の1510Lという広大なスペースが出現します。全長4350mmという取り回しのよいボディながら、広く機能性に富んだ室内空間が2シリーズアクティブツアラー(F45)の魅力の一つと言えるでしょう。
ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッドとパワーユニットは3種類
BMW2シリーズアクティブツアラー(F45)が、2014年12月に導入された際に搭載されていたエンジンは1.5L直列3気筒DOHCターボと2L直列4気筒DOHCターボの2種類でした。最高出力100kW(136ps)、最大トルク220Nmを発生する1.5L直列3気筒DOHCターボエンジンは6速ATと組み合わされ、FF車の218iアクティブツアラーに搭載されています。最高出力170kW(213ps)、最大トルク350Nmを発生する2L直列4気筒DOHCターボエンジンは8速スポーツATと組み合わされて、4WD車の225i xDriveアクティブツアラーMスポーツに搭載されています。そして、2015年5月に待望のクリーンディーゼル車、218dアクティブツアラーが導入されました。218dアクティブツアラーには最新の直噴燃料噴射システムであるコモンレール・ダイレクト・インジェクション・システムと可変ジオメトリー・ターボを採用し、最高出力110kW(150ps)、最大トルクは330Nmを発生する2L直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジンを搭載しています。ミッションは高効率なエンジンの特性を活かすために8速ATが組み合わされました。さらに2016年1月にはBMWの電気走行であるeDriveテクノロジーの電気モーターと直列3気筒ガソリンターボエンジンを組み合わせたプラグインハイブリッドモデルのBMW225Xeアクティブツアラーが追加されました。この225Xeアクティブツアラーはエンジンでフロントタイヤを駆動させ、リアタイヤを電気モーターで駆動させるユニークな4WDシステムを採用しています。搭載されているエンジンは218iアクティブツアラーと同じ直列3気筒DOHCターボエンジンで、ミッションは6速ATです。この225Xeアクティブツアラーは、ガソリンを使用せずに電力のみで42.4kmのEV走行が可能となっています。いずれのモデルも小排気量エンジンながら優れたパワーを発生していますが、燃費性能も優れているのが特徴です。JC08モード燃費は1.5L直列3気筒DOHCターボエンジンが17.3km/L、2L直列4気筒DOHCガソリンターボエンジンは14.6km/L、そして2L直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジンは22.2km/L、プラグインハイブリッド車は17.6km/Lといずれも高い燃費性能を実現しています。そして2シリーズアクティブツアラー(F45)はBMWの掲げる機械効率を高めることで、環境性能や燃費性能の向上させる「エフィシェント・ダイナミクス」を具現化したモデルと言えるでしょう。
FF車、4WD車がそれぞれ2モデル設定され、合計9グレードで展開
BMW2シリーズアクティブツアラー(F45)のグレード構成はFF(前輪駆動)車は1.5L直列3気筒ターボエンジンを搭載する218iアクティブツアラーと2L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載する218dアクティブツアラーの2種類です。それぞれのモデルにスタンダード、ラグジュアリー、Mスポーツという趣向の異なる装備を装着するデザインラインが設定されています。4WD車は2L直列4気筒ターボエンジンを搭載する225i xDriveアクティブツアラーと1.5L直列3気筒ターボエンジンを搭載したプラグインハイブリッドモデルの225xeアクティブツアラーの2種類となります。デザインラインは225i xDriveアクティブツアラーはMスポーツのみ、225xe アクティブツアラーはラグジュアリーとMスポーツを用意しています。装備面では8.8インチワイドコントロールディスプレイ+HDDナビゲーションシステムをはじめ、最新安全装備の車線逸脱警報システム、全車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキがセットになったドライビングアシスト。そして万が一の際に救済してくれるBMWコネクテッド・ドライブ・スタンダードは全車標準装備となっています。最新のパワーユニットそして安全装備が充実した新世代ファミリーカー、BMW2シリーズアクティブツアラー(F45)の中古車事情はどうなっているのでしょうか。早速見てみましょう。
BMW 2シリーズ アクティブツアラー(F45)ボディサイズ・車両重量
グレード名 | 生産期間 | 全長 | 全幅 | 全高 | 車両重量 |
---|---|---|---|---|---|
218iアクティブツアラー | 2014年3月~ | 4,350mm | 1,800mm | 1,550mm | 1,460kg |
225i xドライブアクティブツアラー | 2014年3月~ | 4,355mm | 1,800mm | 1,550mm | 1,600kg |
218dアクティブツアラー | 2015年5月~ | 4,350mm | 1,800mm | 1,550mm | 1,500kg | 225i xeアクティブツアラー | 2016年1月~ | 4,350mm | 1,800mm | 1,550mm | 1,740kg |
BMW 2シリーズ アクティブツアラー(F45)エンジンスペック
グレード名 | 搭載エンジン | 最高出力 | 最大トルク | JC08モード燃費 |
---|---|---|---|---|
218iアクティブツアラー | 1.5L直列3気筒DOHCターボ | 100kW(136ps) | 220Nm(22.4kg-m) | 17.3km/L |
225i xドライブアクティブツアラー | 2L直列4気筒DOHCターボ | 170kW(231ps) | 350Nm(35.6kg-m) | 14.6km/L |
218dアクティブツアラー | 2L直列4気筒DOHCディーゼルターボ | 110kW(150ps) | 330Nm(33.7kg-m) | 22.2km/L | 225i xeアクティブツアラー | 1.5L直列3気筒DOHCターボ | 100kW(136ps) | 220Nm(22.4kg-m) | 17.6km/L |
BMW2シリーズ アクティブツアラー(F45)中古車の在庫情報
走行距離の少ない展示車やデモカーが大量に発生
BMW2シリーズ アクティブツアラー(F45)の中古車は2016年3月現在、約250台流通していて、年式の新しいモデルとしては非常に豊富な流通台数を誇っています。まずは平均価格の推移を見てみましょう。3カ月前、2015年12月時点におけるBMW2シリーズ アクティブツアラー(F45)の中古車の平均価格は315万円でした。その後小幅な値動きはありましたが、1月末まではほぼ横這いで推移していました。しかし2月に入ったとたん値上がりしはじめて、現在では320万円となっています。実はこの値上がりは流通台数の増加のタイミングとピッタリ合っています。これは何を表しているのかというと、走行距離の少ない高品質な中古車が市場に出回ったということを表しているのです。実際に2シリーズ アクティブツアラー(F45)の中古車の平均走行距離を見てみると、3カ月前から値上がりする直前の1月末まで3500~3800kmの間で上下していましたが、2月以降は2000kmと減少しています。まだ年式の新しい2シリーズ アクティブツアラー(F45)ですが、走行距離の少ない良質な中古車が市場に増えたことで、購入する絶好のタイミングを迎えています。
グレードでは218iが圧倒的に多い
続いては2シリーズ アクティブツアラー(F45)の流通している中古車のグレードを見てみましょう。約250台流通している中古車の内、約69%を占めているのが2014年12月に導入された218iアクティブツアラーです。そして約29%で218dアクティブツアラーが続き、4WD車の225i xDriveアクティブツアラーはわずか2%と見つけるのに非常に難しい状況です。続いてグレードまで細かく見てみると218iスタンダードが約31%と最も多く、次に約27%で218iラグジュアリー、そして約18%で218i Mスポーツと218dスタンダードが並んでいます。発売してからの期間が長い218iの中古車が主流となっていますが、2015年に追加された218dスタンダードが約18%を占めていることを考えるとディーゼル車の人気が高いことが伺えます。それでは年式はどうなっているのでしょうか。流通している中古車の約87%は2015年式で、2014年式は約12%、2016年式はわずか1%です。そして走行距離は500km未満という中古車が約34%と最も多く、続いて1000~3000kmが約21%、5000~7000kmが約17%と続きます。中古車の約95%が走行距離1万km以下ということなので、コンディションを気にすることなく選ぶことができます。ここで2シリーズ アクティブツアラー(F45)の中古車についてまとめてみましょう。ガソリン車の218iが圧倒的に多く、年式は2014~2015年式、走行距離は7000km以下というのが現状です。これを加味して、狙い目は新車価格より割安感のある300万円以下で、グレードは218iスタンダードもしくは218iラグジュアリー。そして2015年式で走行距離は7000km以下で絞ってみました。
探しやすさはスタンダードだが、オススメはラグジュアリー
2シリーズ アクティブツアラー(F45)の中古車をグレードは218iスタンダードもしくは218iラグジュアリーで年式は2014~2015年式、走行距離は7000km以下で検索を掛けたところ62台がヒットしました。その内訳は218iスタンダードが57台、BMW218iラグジュアリーが5台となりました。では218iスタンダードから見てみましょう。ボディカラーは白が圧倒的に多く、黒、シルバーが続きます。数は少ないですが、紺や赤も流通していて、ボディカラーによる価格差はほとんどありません。多くの中古車がディーラー販売店のデモカーや試乗車で、保証の付いた認定中古車ばかりというのも安心感に繋がります。中には走行距離80kmで258万円という中古車も見つかります。ほとんど新車と変わらないコンディションながら、割安な価格は魅力です。一方の218iラグジュアリーは本革シートが標準装備となっていて、新車当時の価格は381万円です。スタンダードに比べて49万円も高いのですが、わずか5台とはいえ200万円台で購入できる中古車が流通しています。こちらはシルバーが最も多く、黒、白が各1台ずつですが、全車走行距離が500km以下ですから218iスタンダードよりバリュー感ははるかに高いです。2シリーズ アクティブツアラー(F45)の中古車は見つけやすさは218iスタンダード、バリュー感が高いのは218iラグジュアリーと言えます。
ディーゼル車もガソリン車同様にラグジュアリーが狙い目
どうしてもディーゼルエンジン車がほしいという方のために218dアクティブツアラーの中古車についても触れておきたいと思います。先ほどと同じ条件である年式は2015年式、走行距離7000km以下で検索すると、218dスタンダードは38台、218dラグジュアリーは28台、218d Mスポーツは6台ヒットしました。価格帯は218dスタンダードが318万~340万円、218dラグジュアリーは348万~385万円、218d Mスポーツは348万~370万円となっています。新車価格は218dスタンダードが363万円、218dラグジュアリーは413万円、218d Mスポーツは405万円ですから、ガソリン車と同様に218dラグジュアリーの割安感が目立っています。新車と比べると車検期間は短くなりますが、その分割安な価格で、購入後すぐに手に入るBMW2シリーズ アクティブツアラー(F45)の中古車は価格以上の価値を必ず感じられるはずです。
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