- BMW 購入ガイド
- 掲載:2016/1/25 |
現行BMWとライバル車を徹底比較(BMW1シリーズ vs VWゴルフ・メルセデスベンツAクラス・アウディA3 )
目次
はじめに
コンパクトハッチバックにもFRを採用
BMWが長年培ってきた走行性能や高い質感そのままをコンパクトなボディに詰め込み、2004年に登場した初代1シリーズ(E87)。「Cセグメント」と呼ばれる小型車枠に属しながらも、BMW自慢のFR(後輪駆動)を採用したことで、同社のキャッチフレーズ「駆け抜ける歓び」に恥じない走行性能が楽しめる小型ハッチバックとして高い人気を得るモデルとなりました。BMWのエントリーモデルとしての役割も担っている1シリーズのライバルとしてまず思い浮かぶのは、同じ「Cセグメント」のフォルクスワーゲン・ゴルフ、そしてメルセデス・ベンツAクラス、アウディA3が挙げられるでしょう。
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どのモデルもプレミアムメーカーのエントリーモデルでありつつ、「小さな高級車」でもあるハッチバック車たちです。1974年に初代が発表されて以降、ハッチバック車のスタンダードとなったフォルクスワーゲン・ゴルフは、2012年に登場した現行モデルで7代目となります。現行モデルはフォルクスワーゲンが開発したモジュールプラットフォーム「MQB」を採用したことが世界中で話題となりました。メルセデス・ベンツAクラスは1997年に登場した初代、そして2004年に登場した2代目が室内空間を重視しトールボディを採用していました。それに対し、2012年に登場した3代目となる現行モデルは全長を大幅に延長する一方、全高は150mm以上低くしたことで話題となっています。
そしてフォルクスワーゲン・ゴルフをベースに1996年に初代モデルが登場したアウディA3は、2012年に登場した現行モデルで3代目となります。現行型は従来ハッチバックしかなかったボディバリエーションに4ドアセダンが加わりました。上記で挙げたそれぞれのモデルはプレミアムブランドならではの小型車としてユーザーから支持されています。それではBMWの現行型1シリーズ(F20)とライバル車を比較していきましょう。
モデル概要
(写真左上:BMW1シリーズ 写真右上:VWゴルフ 写真左下:メルセデス・ベンツAクラス 写真右下:アウディA3)
クーペやカブリオレは2シリーズに移行
初代1シリーズ(E87)にラインナップされていた2ドアクーペとカブリオレは新たに2シリーズとして独立したモデルとなり、国内では2012年から販売が開始された2代目1シリーズ(F20)はハッチバックのみの設定となりました。ライバル車のひとつ、フォルクスワーゲン・ゴルフのボディバリエーションはハッチバック、ワゴン、ミニバンと幅広いラインナップを設定しています。また「MQB」プラットフォームを採用したことなどでボディを拡大しつつも軽量化を実現しているのが特徴です。メルセデス・ベンツAクラスはモノフォルムを採用していた初代、2代目から一転、スポーティなデザインを採用したハッチバックとして登場しました。とくにハイパフォーマンスモデルの「A45 AMG 4MATIC」は最高出力280kW(361ps)を発揮するスポーツモデルとして、走りを重視する自動車ファンから注目を集めました。
先代モデルからホイールベースを60mm延長するなどゆとりある室内空間を目指して開発された現行アウディA3は、2013年から国内販売を開始しました。翌年には4ドアセダンが追加設定され、ユーザーの選択肢が広がっています。4車のなかでBMW1シリーズに注目したいのが、先代同様、FRレイアウトを採用していることでしょう。このセグメントでFRを採用しているのは世界中で1シリーズ(F20)のみです。FFと比べハンドリングやコーナリング性能で利点があるといわれるFRをBMWが小型ハッチバックにも採用したのは何より走行性能を追求していることが大きな理由です。
ボディサイズ
BMW118i(8AT) | VWゴルフTSIトレンドライン(7AT) | メルセデス・ベンツA180(7AT) | アウディA3スポーツバック1.4TFSI(7AT) | |
---|---|---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4340×1765×1440 | 4265×1800×1460 | 4300×1780×1435 | 4325×1785×1450 |
ホイールベース(mm) | 2,690 | 2,635 | 2,700 | 2,635 |
車両重量(kg) | 1,430 | 1,240 | 1,430 | 1,320 |
トランク容量(L) | 360~1,200 | 380~1,270 | 341~1,157 | 380~1,270 |
発売年月 | 2011年10月 | 2013年4月 | 2012年11月 | 2013年9月 |
新車価格 | 298万円 | 266万円 | 326万円 | 303万円 |
ライバル4車のボディサイズをハッチバックモデルで比較
次に1シリーズ(F20)とライバル車たちのボディサイズを比較してみましょう。ゴルフにはワゴンやミニバン、A3にはセダンもラインナップされていますが、ここでは5ドアハッチバックを比較していきます。まず現行型(F20)1シリーズ(118i Sport)は、全長4340mm×全幅1765mm×全高1440mm、そしてホイールベースは2690mmとなります。続いてフォルクスワーゲン・ゴルフ(TSIトレンドライン )ですが、全長4265mm×全幅1800mm×全高1460mm、ホイールベース2635mmで1シリーズより短く、広く、高いと実用性を重視したボディサイズを採用しています。
1765mmに抑えた全幅は日本のユーザーから評価が高い
メルセデス・ベンツAクラス(A180)は全長4300mm×全幅1780mm×全高1435mm、ホイールベース2700mmとなり、全長がやや短いことを除けば1シリーズ(F20)とかなり近いボディサイズを採用しています。またA3(スポーツバック 1.4 TFSI)は、全長4325mm×全幅1785mm×全高1450mm、ホイールベース2636mmとこちらもかなり1シリーズ(F20)と近いボディサイズとなっています。ゴルフと同じ「MQB」プラットフォームを採用していますが、全長は60mm長くなっています。ボディサイズが近い各車ですが、注目したいのが1シリーズ(F20)の全幅です。安全性能を向上させるためこのクラスでも1800mmに近い全幅を採用するモデルが多い中、安全性にこだわりながら全幅を1765mmに抑えているのは狭い道路や駐車環境が多い日本では使い勝手が良いことはいうまでもないでしょう。
エンジン
BMW118i(8AT) | VWゴルフTSIトレンドライン(7AT) | メルセデス・ベンツA180(7AT) | アウディA3スポーツバック1.4TFSI(7AT) | |
---|---|---|---|---|
エンジン種類 | 直列3気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ | 直列4気筒DOHCターボ |
総排気量(cc) | 1,498 | 1,197 | 1,595 | 1,394 |
最高出力(kW(ps)/rpm) | 100(136)/4,400 | 77(105)/4,500〜5,500 | 90(122)/5,000 | 90(122)/5,000〜6,000 |
最大トルク(Nm/rpm) | 220/1,250〜4,300 | 175/1,400〜4,000 | 200/1,250〜4,000 | 200/1,400〜4,000 |
JC08モード燃費(km/L) | 18.1 | 21 | 17.6 | 19.5 |
駆動方式 | FR(後輪駆動) | FR(前輪駆動) | FR(前輪駆動) | FR(前輪駆動) |
タイヤサイズ | 195/55R16 | 195/65R15 | 205/55R16 | 205/55R16 |
3気筒から6気筒まで幅広いエンジンラインナップ
次に比較するのは搭載されるエンジンについて。1シリーズ(F20)に用意されるエンジンは、1.5L直列3気筒ターボ、1.6L直列4気筒ターボ、そして最高出力240kW(326ps)を発揮しハイパフォーマンスモデル「M135i」に搭載される3L直列6気筒ターボの3タイプ。トランスミッションは全てのグレードに8速ATが組み合わされます。続いてゴルフですが、1.2L直列4気筒ターボ、1.4L直列4気筒ターボ、2L直列4気筒ターボエンジンならびにハイブリッドと幅広いバリエーションが用意されています。
走行性能を重視するため、BMWはエンジンラインナップにもこだわる
メルセデス・ベンツAクラスは、1.6L直列4気筒ターボ、2L直列4気筒ターボ、さらに「AMG A45 4MATIC」に搭載される2L直列4気筒ターボというエンジンラインナップ。トランスミッションは7速ATを組み合わせました。最後にアウディA3ですが、1.4L直列4気筒ターボ、ならびに1.8L直列4気筒ターボエンジンがラインナップされ、7速、および6速ATが設定されています。エンジンを比較して気づくのは、直列3気筒から直列6気筒まで豊富なエンジンラインナップを用意する1シリーズ(F20)。ここまでエンジンを用意しているBMWは、エントリーモデルでも走行性能にこだわっていることがわかりますよね。
エクステリア
小型ハッチにもBMWの伝統的なデザインを採用
エクステリアデザインは1シリーズ(F20)とライバル車たちは、どのように違っているのでしょうか。BMWの特徴といえるキドニーグリルと大きなエアインテークが目をひくフロントマスクが個性的な1シリーズ(F20)です。ハッチバックながらも、ショートオーバーハング+ロング・ホイールベースというBMWの伝統的なスタイルを採用していることも注目ポイントでしょう。ゴルフのハッチバックを見てみると、ひと目見て「ゴルフ」だとわかる伝統的なスタイルを採用しつつも、ロー&ワイドでスポーティなイメージを強調したデザインとなっています。メルセデス・ベンツAクラスも、現行モデルは従来のモデルとくらべ全高を大幅に低くしスポーティさを強調したエクステリアデザインとなりました。またボディラインなど躍動感を合わせ持つデザインはメルセデス・ベンツの上級モデルに共通するものです。そしてアウディA3ですが、サイドボディを貫く力強いラインが特徴で逞しさを強調するエクステリアデザインを採用しています。アウディの特徴であるシングルフレームも目をひきます。どのモデルも個性的ですが、FRレイアウトを採用し、ロングノーズの1シリーズ(F20)の美しいエクステリアがとくに印象に残るのではないでしょうか。
インテリア
(写真左上:BMW1シリーズ 写真右上:VWゴルフ 写真左下:メルセデス・ベンツAクラス 写真右下:アウディA3)
モダンで伝統的なドライバー志向のインテリア
ではインテリアは各車でどのように違うのでしょうか。他のモデル同様、BMW伝統のドライバー志向で設計された1シリーズ(F20)は、高い質感とモダンなデザインで仕上げられています。またサングラスなどの小物を入れるためにドアやセンターコンソールに収納スペースが設けられるなど、細かい箇所にも実用性にこだわった設計がなされているのも特徴といえるでしょう。派手さはないものの、実用性を徹底的にこだわったのがゴルフのインテリアです。ただし、スポーツモデルには3本スポークステアリングやアルミ調ペダルクラスターを、上級モデルにはレザーシートが装備されるなどグレードに応じた装備が施されています。センターコンソール上部に装着された8インチディスプレイが目立つメルセデス・ベンツAクラスのインテリアは、若々しさと上級モデルに負けない質感を備えています。シボ加工など、細部にまで質感にこだわった点はメルセデス・ベンツらしいポイントといえますね。アウディA3は、ゴルフとは違い高いクオリティを追求したインテリアを採用しています。アウディらしい先進的なデザインも個性といえるでしょう。各車ともインテリアのクオリティは「Cセグメント」とは思えないほど高いもので、いずれも個性的なデザインです。ただ、走りを楽しむことを重視して考えると、ドライバー志向でレイアウトされた1シリーズ(F20)のコックピットががぜん魅力的に思えてきます。
価格
売れ筋グレードは300万円台
最後に価格を見ていきましょう。1シリーズ(F20)は、Standardの298万円からハイパフォーマンスモデルのM135iの578万円。ゴルフは、TSIトレンドの266万円からスポーツ仕様Rの549万円。Aクラスが、Styleの296万円からA45 AMG 4MATICの713万円。A3は、スポーツバック 1.4 TFSIの303万円からRS 3スポーツバックの756万円。いずれのモデルも主力グレードは300万円となっていますが、直列3気筒エンジン搭載車がすべて400万円を切る1シリーズの価格設定はユーザーにとって嬉しいポイントです。中でも118iは298万円からとライバル車と比べてもかなり戦略的な価格設定となっています。
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