はじめに
こんにちは。Toto BMW BMW Premium Selection 東大和の水島と申します。今回は先代BMW3シリーズの中古車購入ガイドを担当させていただきます。3シリーズは当店が最も得意とするBMWですので解説はお任せください。まずはBMW3シリーズの紹介から始めましょう。国産車ではミニバンの人気に押され、セダンはイマイチ盛り上がっていませんが、輸入車のセダン人気は不変です。中でもコンパクトでプレミアム性も高いスポーティセダンは輸入車のエントリーモデルとしてはもちろん、「これじゃなきゃダメだ」と代々乗り継ぐファンも多く、日本車は太刀打ちできないカテゴリーです。ドイツ車でいうとBMW 3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラス、アウディA4がこのカテゴリーの代表です。中でもBMW 3シリーズは1975年に発売された初代3シリーズから高いスポーツ性能やプレミアム感あふれるスタイリングが人気で、このクラスのベンチマークとなっています。今回紹介する先代3シリーズ(E90)は2005年4月に日本デビューを果たした5代目の3シリーズです(現行モデルは6代目、開発コードはF30です)。日本人デザイナー、永島穣二さんがエクステリアを手掛けたことでも話題になった3シリーズ(E90)は、中古車の流通台数も豊富で価格もかなりお手頃なBMWです。最新モデルではありませんが、今でも充分に魅力的な先代3シリーズ(E90)の魅力について紹介しましょう。
※現行3シリーズの中古車ガイドについては前回紹介させていただきました。なお、現行3シリーズ(F30)と今回紹介する先代3シリーズ(E90)の違いについては、こちらの記事でまとまっているのでそちらをご覧ください。
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Toto BMW BMW Premium Selection 東大和
水島 佑さん
東大和営業所を運営するToto BMWに入社して5年目。BMWの中古車セールスを長らく担当しており、認定中古車のエキスパート。高校、大学とボクシングに夢中で、現在も趣味として続けている。現在の愛車は1シリーズ。
3シリーズ(E90)の仕様、マイナーチェンジについて
BMW3シリーズ(E90型)ボディサイズ・車両重量
グレード名 | 生産期間 | 全長 | 全幅 | 全高 | 車両重量 |
---|---|---|---|---|---|
320i | 2005年4月〜2008年10月 | 4,325mm | 1,815mm | 1,425mm | 1,460kg |
2008年11月〜2010年4月 | 4,540mm | 1,800mm | 1,440mm | 1,470kg | |
2010年5月〜2011年12月 | 4,540mm | 1,800mm | 1,425mm | 1,500kg | |
323i | 2005年4月〜2008年10月 | 4,525mm | 1,815mm | 1,425mm | 1,510kg |
2008年11月〜2010年4月 | – | – | – | – | |
2010年5月〜2011年12月 | – | – | – | – | |
325i | 2005年4月〜2008年10月 | 4,525mm | 1,815mm | 1,440mm | 1,510kg |
2008年11月〜2010年4月 | 4,540mm | 1,800mm | 1,440mm | 1,510kg | |
2010年5月〜2011年12月 | 4,540mm | 1,800mm | 1,425mm | 1,540kg | 330i | 2005年4月〜2008年10月 | 4,525mm | 1,815mm | 1,440mm | 1,550kg |
2008年11月〜2010年4月 | – | – | – | – | |
2010年5月〜2011年12月 | – | – | – | – | 335i | 2005年4月〜2008年10月 | 4,525mm | 1,815mm | 1,440mm | 1,550kg |
2008年11月〜2010年4月 | 4,540mm | 1,800mm | 1,440mm | 1,620kg | |
2010年5月〜2011年12月 | 4,540mm | 1,800mm | 1,425mm | 1,610kg | 330xi 4WD | 2005年4月〜2008年10月 | 4,525mm | 1,815mm | 1,440mm | 1,680kg |
2008年11月〜2010年4月 | – | – | – | – | |
2010年5月〜2011年12月 | – | – | – | – | 325i 4WDi | 2006年9月〜2008年10月 | 4,525mm | 1,815mm | 1,440mm | 1,620kg |
2008年11月〜2010年4月 | 4,540mm | 1,815mm | 1,440mm | 1,620kg | |
2010年5月〜2011年12月 | – | – | – | – |
BMW3シリーズ(E90型)エンジンスペック
グレード名 | 搭載エンジン | 最高出力 | 最大トルク | JC08モード燃費 |
---|---|---|---|---|
320i | 2L直列4気筒DOHC | 110kW(150ps) | 200Nm(20.4kg-m) | 11.4km/L(10・15) |
2L直列4気筒DOHC | 120kW(156ps) | 200Nm(20.4kg-m) | 12.0km/L(10・15) | |
2L直列4気筒DOHC | 125kW(170ps) | 210Nm(21.4kg-m) | 14.2km/L | |
323i | 2.5L直列6気筒DOHC | 130kW(177ps) | 230Nm(23.5kg-m) | 9.4km/L(10・15) |
– | – | – | – | |
– | – | – | – | |
325i | 2.5L直列6気筒DOHC | 160kW(218ps) | 250Nm(25.5kg-m) | 9.3km/L(10・15) |
2.5L直列6気筒DOHC | 160kW(218ps) | 250Nm(25.5kg-m) | 9.3km/L(10・15) | |
3L直列6気筒DOHC | 160kW(218ps) | 270Nm(27.5kg-m) | 11.6km/L | 330i | 3L直列6気筒DOHC | 190kW(258ps) | 300Nm(30.6kg-m) | 9.3km/L(10・15) |
– | – | – | – | |
– | – | – | – | 335i | 3L直列6気筒DOHCターボ | 225kW(306ps) | 400Nm(40.8kg-m) | 8.9km/L(10・15) |
3L直列6気筒DOHCターボ | 225kW(306ps) | 400Nm(40.8kg-m) | 8.9km/L(10・15) | |
3L直列6気筒DOHCターボ | 225kW(306ps) | 400Nm(40.8kg-m) | 9.9km/L | 330xi 4WD | 3L直列6気筒DOHCターボ | 190kW(258ps) | 300Nm(30.6kg-m) | 9km/L(10・15) |
– | – | – | – | |
– | – | – | – | 325xi 4WDi | 2.5L直列6気筒DOHC | 160kW(218ps) | 250Nm(25.5kg-m) | 9.3km/L(10・15) |
2.5L直列6気筒DOHC | 160kW(218ps) | 250Nm(25.5kg-m) | 9.3km/L(10・15) | |
– | – | – | – |
2005年4月にデビューした5代目3シリーズ(E90)
プレミアムスポーツセダンとして人気の高い先代3シリーズ(E90)は、まず2L直列4気筒エンジンを搭載する320i(6AT/6MT)、2.5L直列6気筒エンジンの325i、3L直列6気筒エンジン搭載の330iが導入されました。2005年10月には2.5L直列6気筒エンジン搭載の323i、325i Mスポーツ、X3やX5に採用されたxDriveと呼ばれる4WDシステムを搭載した330xiを新たに設定しました。さらに歴代3シリーズでも人気の高い、空力特性を高めたエアロパーツや走りに磨きを掛けたサスペンションを装着するMスポーツパッケージがオプション設定されました。そして2006年10月には3L直列6気筒エンジンにツインターボを組み合わせて4Lクラスのパワーが与えられた335iに続いて、2007年11月には325iに4WDシステムを搭載した325xiが登場します。
2008年のマイナーチェンジで全幅が1800mmに
先代3シリーズ(E90)のマイナーチェンジは2008年10月に行われました。前述した通り全幅がマンションなどの立体駐車場に対応する1800mmへと変更され、ナビやオーディオ操作などを行うコントローラー“iDrive”も新型へと変更されました。エクステリアはキドニーグリルが大きくなり、フロントバンパー内のエアインテークも拡大され、より存在感が増しています。またウインカーライトがLEDに変更され、リアライトもBMW伝統のL型デザインが強調されました。このタイミングで323iと330iは日本でのラインナップから姿を消しています。2010年5月にはBMWエフィシェント・ダイナミクスの理念に基づいた技術を3シリーズの全モデルに全面採用。アイドリングストップ機構やエネルギー回生システムなどが導入され、燃料消費率が約45%も向上(320i)しました。
BMW3シリーズ(E90型) 全国の中古車在庫や人気モデルについて
前期型はベースグレードとMスポの価格差がなくなっている
2016年1月現在、3シリーズ(E90)は全国で800台近くの中古車が流通しています。とくに流通量が多いのは4度目の車検時期が過ぎた2006年式で約180台。この年式だと初度登録から10年目になることもあり走行距離が5万km以上に達するものが過半数になります。中古車は走行5万kmを超えると価格がガクンと落ちるケースが多いため、かなりお買い得と言えるでしょう。この年式は7割以上の中古車が車両価格100万円以下となっています。2007年式も流通量が約140台と豊富で、100万円以下の中古車が探しやすくなっていました。グレードで見ると圧倒的に探しやすいのは直列4気筒エンジン搭載の320i系です。ベーシックな320iだけでなく、人気のMスポーツパッケージや本革シートなど豪華装備が魅力のハイラインパッケージも流通量が豊富です。しかも平均価格を見ると2006年式の320iが約82万円なのに対し、ハイラインパッケージは約83万円、Mスポーツパッケージは約84万円です。
中古車では人気装備が付いたモデルは相場も高くなるのが一般的ですが、初度登録からの年数経過とともに装備差ではなく、走行距離などコンディションが重視されているという表れといえるでしょう。もちろん個別の物件の条件により中古車価格に差はあるので一概には言えませんが、前期モデルだと装備によって相場の差はほとんどなくなっているので、ここは迷わずMスポーツパッケージなど人気グレードを狙いたいところです。また、前期型の直列6エンジン搭載モデルで流通量が多いのは323i Mスポーツパッケージや325i Mスポーツです。323iや325iなどスタンダードモデルはほとんど流通していません。直列6気筒モデルは新車価格が高かったことやBMWの直列6気筒エンジンは人気があるなどが影響し、平均価格は323i Mスポーツパッケージで約118万円、325i Mスポーツで約145万円と高水準で推移しています。特に人気のブラックサファイアやアルピンホワイトでは323i Mスポーツパッケージで走行5万kmを超えている中古車でも車両価格150万円程度は見ておいた方がいいでしょう。
長く乗るなら燃費性能に優れる最終モデルがオススメ
先代3シリーズ(E90)の場合、価格の安さという点では前期型に注目が集まりますが、コンディションへのこだわりや購入後長く所有しようと考えているならば、2008年10月以降の後期型を考える人が多くなるでしょう。3シリーズ(E90)は後期型になると日本の駐車場事情に合わせてドアハンドルを専用設計し全幅が−15mmの1800mmに抑えられたため、立体駐車場はもちろん細い路地などでも扱いやすいのが特徴です。特にマンション住まいで立体駐車場を使用している人なら、全幅1800mmという条件はなかなか外せません。実際、中古車相場を見てみると、後期型の320iは平均価格が約140万円と前期型325i Mスポーツと同程度となっています。320i Mスポーツパッケージの平均価格は約160万円、320iハイラインパッケージは約146万円と、前期型ではほとんど見られなかった装備による価格差が見られます。それでも32万~43万円あった新車時の価格差を比べればかなり縮まっていると言えるでしょう。年式で見ると、初度登録から2度目の車検を過ぎた2010年式は流通量が100台以上あり中古車を探しやすくなっています。一方で後期型の直6モデルの流通量はかなり少なめなので注意したいところです。中でもツインターボエンジンを搭載した335iは数台程度しか流通していないので、どうしても欲しい人は中古車を見つけたら迷わず購入するのがお勧めです。
高年式になるほどスタンダードとMスポーツの価格差が広がる
先代3シリーズ(E90)を購入して長く乗りたいと考えているなら、燃費性能が大幅に向上した2010年5月以降の最終型がオススメです。ベーシックモデルの320iでもまだ平均価格が約181万円ですが、新車価格が445万円だったことを考えれば十分にお買い得な価格となっています。しかも走行3万km前後の中古車が多いのでコンディションに大きな不安を抱えずに乗れるはずです。ただし、同じ320iでもMスポーツパッケージになると平均価格は約221万円に跳ね上がります。約40万円の価格差を大きいと思うかは人それぞれですが、新車価格が488万円だったことを考えて、半値以下で買えると思えれば納得できる価格と言えるでしょう。3シリーズはMスポーツパッケージが人気ですが、文中でもお伝えしたように年式が新しくなるほどベースグレードとの価格差は広がります。まずは購入予算を決め、その上でMスポーツパッケージにこだわるか、高年式で条件の良いスタンダードグレードを手に入れて、カスタマイズするなど決めていくといいでしょう。中古車の流通台数は豊富なので、予算と条件が決まれば目当てのクルマがきっと見つかるはずですよ。
最後にToto BMW 東大和営業所の紹介をさせてください。1968年創業でBMWの販売、整備に豊富な経験がありますので、安心して皆さんのBMWライフをお任せいただけます。Toto BMW 東大和営業所はBMWの認定中古車の販売を行うBMW Premium Selectionだけではなく、新車ショールームも併設されています。BMWを新車で購入するのか、中古車で購入するのかを迷っているどちらの方にもご希望に合わせてご提案させていただきます。認定中古車は常時50台以上をご用意していますので、豊富な選択肢の中からお好みのモデルをお選びください。また、サーキットイベントなどBMWを楽しむためのイベント企画も積極的に行っていますので、BMW購入後も末永くお付き合いいただければ幸いです。下記に当店の紹介動画もご紹介させていただきますので、よろしければご覧くださいませ。
動画:Toto BMW BMW Premium Selection 東大和 紹介動画
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